新米、週明けにも直売所に入荷 店頭の品薄受け調整急ぐ 長野県中信地方
長野県中信地方の農産物直売所に、来週頭にも地元産の新米の入荷が始まる見通しとなっている。家庭での備蓄増に、新米との端境期も重なって店頭では令和5年産米が品薄になっており、一日も早く地元の米が店頭に並ぶように調整を急いでいる。 8月下旬に稲刈りが始まった安曇野市にある農産物直売所・安曇野スイス村ハイジの里(豊科南穂高)では、生産者が直接持ち込んだ新米の販売が先週から始まった。持ち込みはまだ1、2軒で、数量が安定するのは少し先になりそうだ。 松本市今井の道の駅「今井恵みの里」では、地元産のわせ品種「ひとめぼれ」が8日に入荷予定だ。主力品種のあきたこまち、こしひかりなども、刈り取りや出荷の時期を生産者と調整している。 JA松本ハイランドが運営するファーマーズガーデンなどの直売所では、5年産米は完売もしくは品薄の店舗が多いものの、10日以降に新米のこしひかりが入荷する見通しだ。 中信地方では今週末の7、8日に刈り取りを行い、自家乾燥した後、直売所に出荷する生産者も多いとみられる。直売所・アルプス市場(寿白瀬渕)も早ければ来週頭に新米入荷を見込む。同店は「中信では台風10号の影響が少なかったのが救い」としている。 スーパーマーケットのツルヤでは、千葉県や茨城県産の新米の販売が始まった。今後、新潟県産のこしひかりの販売も予定する。県産米は毎年、熟成した物を10月から販売しているが、前倒しての販売も検討している。 今井恵みの里では、都市部での「コメ不足」の報道が増えた8月中旬以降、米を親族に送りたいという地元客、遠方からの帰省客の購入が増えて品薄の状態となった。大塚大洋店長は「問い合わせを多くいただいている。困っている方のため、生産者と協力して新米を提供していきたい」と話している。
市民タイムス