明徳義塾が逆転で高松商破り4年ぶりV…神宮大会出場権も獲得
第77回秋季四国地区高校野球大会は4日、高知市の県立春野球場で決勝があり、明徳義塾(高知)が高松商(香川)を破り、4年ぶり12度目の優勝を決めた。明徳義塾は四回に5連打で4点を挙げて逆転し、エース池崎が10安打を打たれながらも要所を締め、3失点で完投した。 【画像】4回明徳義塾、2死1、3塁で池田が適時打を放つ(高知県立春野球場で)
投球数はすでに150球を超えていた。九回、2点のリードはあっても二死一、三塁のピンチ。それでも明徳義塾の池崎は「しんどかったが、背番号『1』を付けているから投げきる」と最後の力を振り絞った。155球目。低めの変化球で次打者を遊ゴロに打ち取るとマウンドで左手を突き上げて優勝を喜んだ。 131球を投げた準決勝に続いて先発のマウンドに上がった。二回に先制され、四回以降も毎回、走者を背負う苦しい投球。しかし、六回二死二、三塁で前日に本塁打2本を放った3番打者を空振り三振に仕留めるなどリードを守り切った。「途中で2回ほど代えようと思ったが、本人が返事に詰まりながらも『いけます』と言うので続投させた」という馬淵史郎監督の期待に応えた。
打線は単打ばかりの11安打で計5点。四回は二死満塁から続木の中前への2点打で逆転し、池田、松井も適時打で続いた。二死からたたみかける攻撃に、続木は「つないでつないでいくのが明徳のスタイル」と振り返った。 四国大会優勝で明治神宮大会(20日開幕・東京)の出場権も獲得。主将の池田は、準決勝、決勝で内外野計5失策の守備を課題に挙げて「守りのレベルをもっと高くして臨みたい」といい、馬淵監督も「守って守って少ない好機で確実に得点していく」。名将が目指す明徳野球がチームに根付きつつある。(古谷禎一)