人気の「木製パタントベッド」開発者に聞く 収納を確保し連結可能に【経済トレンド】
山善の折り畳みベッド「木製パタントベッド」は、利用者の声に耳を傾けて開発した。見栄えが良い木製にし、下に収納スペースを確保した。手すりを省き、隣にもう1台を置いて連結させて広く使える。開発した松藤竜一郎(まつふじ・りゅういちろう)さんに人気の秘密を聞いた。 2023年10月にECサイトで発売。注文は予想を大幅に上回り、好調が続く。実勢価格はシングルが2万5千円前後。 山善の主力商品である折り畳みベッドは、新型コロナウイルス禍で引っ越しが減るなどして販売が鈍化。家具の利用者が写真投稿で使い方などの情報を共有するプラットフォーム運営会社の協力を得て、ベッドを使う人の本音を探った。 「座談会でユーザーから直接意見をいただくと、驚きの連続でした」 従来の製品は頻繁に使っては折り畳むことを想定してバネなどをベッド裏に付け、その分、収納の余地が限られていた。 「実際はさほど畳まず、むしろ収納がしたいとの意見が多かった。バネなどをなくし、収納ボックスを置く余地を確保しました。これまで通り、折り畳んで使えます」
小さい子と一緒に寝る時はベッドをつなげ、成長したら子ども部屋に移す。そんな需要も分かり、連結しやすい形に。工具なしで組み立て作業ができる点も好評だ。 「床板はすのこタイプで通気性が良く、カビ対策にも役立ちます」。松藤さんは兵庫県出身。48歳。