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（ブルームバーグ）： 自民党の石破茂総裁は衆院を解散し、10月27日投開票の日程で総選挙を行う方針を表明した。30日、党本部で開いた記者会見で語った。

これに先立ち、同日行った自民党役員人事では幹事長に森山裕氏、総務会長に鈴木俊一財務相、政調会長に小野寺五典元防衛相、選挙対策委員長に小泉進次郎元環境相を起用した。菅義偉前首相を副総裁、最高顧問に麻生太郎元首相と２人の首相経験者を据えた。石破総裁は10月１日召集の臨時国会で首相に指名された後、内閣を正式に発足させる。

石破氏は記者会見で、早期解散に踏み切る理由について「新政権はできる限り早期に国民の審判を受けることが重要だ」と説明した。森山幹事長は衆院選を10月27日に行う場合の公示日は同月15日になるだろうと思っていると語った。衆院を解散する具体的な日時については、「27日投開票」を前提に予算委員会や党首討論を開くかなど今後の国会日程の調整次第との見方を示した。

衆院選は３年ぶり。政権発足直後は内閣支持率が高い傾向があり、2021年の前回は岸田文雄首相が就任直後に解散し、自民、公明両党が勝利した。派閥裏金事件や世界平和統一家庭連合（旧統一教会）を巡る問題で自民党への批判がくすぶる中、仮に与党が大幅に議席を減らした場合、政権の求心力は低下する。石破氏にとって最初の正念場となる。

不記載議員の公認問題

衆院選の日程が示されたことで、党執行部は政治資金収支報告書に不記載があった議員の扱いを早急に判断する必要に迫られる。

森山幹事長は「国民の信頼に値する公認候補の決定を考えていかなければいけない」と語った。小泉選対委員長は地方組織や党員の意向を踏まえて党執行部で「最終的には厳正に判断したい」と述べた。

１日の閣僚人事では財務相に加藤勝信元官房長官、外相に岩屋毅元防衛相、経済再生担当相には側近の赤沢亮正財務副大臣を充てると複数の国内メディアが報じた。林芳正官房長官は続投し、防衛相に中谷元氏が再登板するという。一方、総裁選の決選投票で石破氏に敗れた高市早苗氏は党総務会長就任を固辞したと報じられている。

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