ACL準々決勝で山東泰山に先勝。中国遠征を立ち直りのきっかけにしたい横浜
開幕節では、昇格組の東京ヴェルディに先制され、試合終盤に2点を奪ってなんとか勝点3を確保したものの、第2節ではアビスパ福岡相手に0対1で完封負けを喫していた。
また、ACLでもラウンド16ではタイのバンコク・ユナイテッド相手になかなかゴールを決められず、アウェーでは引き分け、ホームのセカンドレグでも決着は延長後半アディショナルタイムのアンデルソン・ロペスのPKを待たなければならなかった。
そんな中で迎えたのが山東戦だった。
山東はラウンド16では川崎フロンターレと対戦。ホームで敗れたものの、等々力陸上競技場でのセカンドレグでは川崎の守備の乱れを衝いて4対2で勝利し、逆転で準々決勝進出を決めていた。
ラウンド16での川崎の敗退によって、横浜FMは思わぬ負担を背負うことになった。
もし川崎が順当にホームで勝利してくれていれば、準々決勝ファーストレグは等々力で行われたのだ。横浜FMにとっては、“最も近い遠征先”である。ところが、川崎が敗戦を喫したため、開幕直後でまだチーム状態が上がり切らない中で海外遠征を強いられたのだ。
横浜FMにとって難しいスケジュールになったことは間違いない。
もっとも、横浜FMにとって中国山東省の済南はよく知った遠征先ではあった。
ACLの2023/24シーズン、横浜FMと山東泰山はグループステージで同じG組に入っており、すでに2試合を戦っており、横浜FMは2試合とも勝利していた。
もちろん、2023年の秋に戦った時とは監督が交代しているが、選手の多くは済南のスタジアムの雰囲気やピッチの状態を知っていたので、心理的負担はかなり軽減されたはずだ(もっとも、山東側も横浜のスタジアムを知っているし、2月にも川崎を訪れて勝利しており、日本遠征には慣れているのだろうが……)。
また、この時点での中国遠征はポジティブに捉えることもできる。
「異なったコンペティション」という言葉が使われることがある。