一般質問する中学生（市役所で）

　山陽小野田市ふるさとづくり協議会（大本章男会長）主催の「中学生市議会」が5日、市役所の議場で開かれた。市内6校の3年生14人が議員となり、学校設備の充実や防災対策、市の活性化などに関する質問や要望を投げ掛けた。 　 　中学生の自立心や思考力の向上、郷土愛の醸成を目的に、今年で5回目の実施。各校2人の12人が一般質問に立ち、厚陽中の篠原希美さん、埴生中の藤井瑛慎君が議長になって議事を進めた。 　 　質問内容はあらかじめ学校ごとに話し合って決めていた。トップバッターを務めた竜王中の濱岡凱愛君と水野瑛麻さんは、学校トイレの洋式化について校内で集約したアンケート結果をフリップで示し、他市の事例も紹介ながら要望した。市内への定住促進に向けた取り組みに関する質問では、藤田剛二市長が「企業誘致を積極的に行っている。古里での就職希望者と企業のマッチングに努める」などと答弁した。 　 　質問後、水野さんは「6月定例会を傍聴するなど市政について調べて臨んだので、答弁が理解できた。貴重な体験になった」と目を輝かせた。 　 　この他にも、映画やスポーツなど娯楽施設の整備、災害時の避難タワーの設置、市民プールを活用した水泳授業の実施などが提案された。ジェンダーレスに関する市の考えや、中学生の生活環境のために予算が適切に使われているかを問う姿も見られた。 　 　講評で、髙松秀樹議長は「中学生ならではの発想で具体的な質問が挙がっていた。きょうの経験を通して、より市政に関心を持ち、議員になる人が出ればうれしい」と呼び掛けた。