ユース五輪「銀」に貢献 アイホ多田選手
北海道釧路の女子アイスホッケーチーム「Daishin」に所属するDF多田梨乃選手(15)=釧路市立鳥取中学校3年=が、第4回ユースオリンピック冬季大会のアイスホッケー競技(1月19日~2月1日、韓国)に釧路在住選手で唯一、日本代表として出場し、銀メダル獲得に大きく貢献した。〝スマイルジャパンジュニア〟の守備の要を担い躍進した期待の星は、さらなる成長を誓っている。 日本代表は14~16歳のFW9人、DF6人、GK3人の計18人。多田選手は身長153㌢と小柄だが、Daishinの中島谷友二朗監督から「常に自分の持っている力を100%出す。状況判断だけでなく、フットワークなどの体力的な面も長けていて、U18の中ではトップクラス」と太鼓判を押されており、今回はオルタネイトキャプテンを務めた。 ユース五輪の同競技には日本、スイス、スウェーデン、ドイツ、ノルウェー、フランスの6カ国が参戦。2グループに分かれた予選リーグと上位2位までが駒を進める決勝トーナメントで争った。 日本は予選リーグを1勝1敗の2位で通過。決勝トーナメント1回戦(準決勝)のスイスとは息詰まる接戦となったが、第2ピリオドに多田選手が起点となって奪った1点が決勝点となり、2─1で接戦をものにした。 決勝は予選リーグで敗れたスウェーデンとの再戦。前回大会と同カードとなった頂上決戦では、相手より倍近く多いシュート数を放つも、すべて阻まれて0─4で敗北。連覇はならなかったものの、2大会連続で決勝進出を果たす意地を見せた。 多田選手は「優勝したいという気持ちでやってきたので、銀メダルは悔しかったが、短い練習期間の中、みんなが一つになって戦えた良い大会だった」とチームとして胸を張れる結果と受け止める。ただ自身には「コミュニケーションが取れていなくて、自分のシフトで失点してしまったりと、味方を助けるような声掛けとかプレーができず、周りが見えていなかった。反省点が多い」と辛口評価を下した。 2日に帰釧し、5日からチーム練習に復帰した。「オリンピックは目指したいけど、まずは目の前の問題を解決していかないと。かっこいい先輩方のディフェンスを真似して自分のものにしていきたい」。伸び盛りの15歳は闘志を燃やしている。