仏財政赤字、GDP比5%にできるだけ近づけるべき=中銀総裁
[パリ 8日 ロイター] - フランス銀行(中央銀行)のビルロワドガロー総裁は8日、財政再建に向けた第一歩として、今年の財政赤字の国内総生産(GDP)比をできるだけ5%に近づける必要があるとの見解を示した。 フランスでは先月、厳しい緊縮措置を盛り込んだ2025年度予算案を打ち出した前内閣が野党提出の不信任案成立で総辞職し、現在ロンバール新財務相が修正予算案を策定中。ロンバール氏は6日、財政赤字のGDP比目標について、前内閣の5%よりもやや高い5─5.5%に設定する方針を明らかにした。 しかしビルロワドガロー氏は、フランス財政は既に「多くの重要な歯止め」を突き抜けて、今年はユーロ圏最大の赤字を残したと警告した。 その上で「2025年は信頼(獲得への)大事な一歩としなければならず、財政赤字のGDP比は可能な限り5%付近、明らかに5.5%よりも低めにすることが求められる」と訴えた。 また2029年までに財政赤字を欧州連合(EU)で上限に定められたGDP比3%まで縮小させるためには、的を絞った増税や歳出抑制の取り組みを盛り込むべきだと付け加えた。