兵庫・洲本へ行ったら、「しらす釜揚げ丼」…「バター」「ネバネバ」「うめ」もあります
瀬戸内海の幸を楽しもうと、淡路島・炬口(たけのくち)漁港に車を走らせた。 【写真】大盛りの生シラス（宮城県名取市で）
漁港近くに構える水産加工会社「中原水産」の直営店は、ランチを待つ客の行列でにぎわっている。募る食欲に促されて車を降りると、店舗横で２代目の中原章晴さん（６６）が、釜でゆでられ白く輝くイワシの稚魚を、真夏の陽光と潮風にさらしている。「天日干しで表面の水分を飛ばし、しらすに加工する。さらに乾かすとちりめんじゃこ」。中原さんが、「しらす」と「ちりめんじゃこ」の違いを説明してくれた。
２、３センチの魚体を１匹ずつ、箸でつまんで味わう。歯応えがあり、ほのかな塩味がうまい。続けて丼に鎮座する卵黄と薬味の大葉やミョウガをかき混ぜた。徳島産スダチを搾り、自家製だしじょうゆを落とすと、引き立った魚のうま味にほんのり甘みが増した。
創業約７０年を誇る中原水産だが、イートインは約１０年前に始めた。オープンキッチンを切り盛りする長男・健太郎さん（４０）は、「新鮮なしらすを若者にも楽しんでほしい」と笑顔で話す。定番は、ほかにバターや長芋、梅などを盛りつけた「しらすバター丼」「しらすネバネバ丼」「うめしらす丼」（各１２００～１３００円）の３種類あり、現在も新メニューの考案を続けている。
こちらもオススメ…チョコバナナのソフトクリーム
自然豊かな淡路島は、「花とミルクの島」とも呼ばれる。車で５分ほど離れた「星の果実園」で、「チョコバナナのソフトクリーム」（店内１個７７０円）をデザートに選んだ。原材料に地元産の「淡路島牛乳」を使ったクリームが特徴で、コーンのざくざく感が心地よい。
※税込み。記事中の値段などは紙面掲載時のものです。
国内外の総支局長が、日頃通っている店のおすすめメニューなど、地域の自慢の味を紹介します。
中原水産
兵庫県洲本市炬口１の１の４１
