【詳細解説】子どものお弁当に潜む意外なリスク!いま警戒すべき“梅雨型熱中症”と“細菌性”食中毒
読売テレビ
厳しい暑さが続く一方で、気になるのが平年より遅れている梅雨入りです。今シーズン、特に気をつけなければならない“リスク”とは。 蔦遥香 記者 「暑さ対策として使う扇風機ですが、今日はとても風が生ぬるく感じます」 今日も変わらず、とにかく暑い!大阪・枚方市では最高気温が35.1度と、今年初の猛暑日を記録しました。 「めちゃくちゃ暑いです。これ以上暑くなるのは勘弁してほしいですね」 「ちょっと違いますね、今年は異様ですね、異常気象ですね」 14日の近畿地方は5つの地点で35℃を超える猛暑日を記録し、各地で厳しい暑さとなりました。ただ、もう6月も半ばですが、近畿地方の梅雨入りは平年より1週間以上も遅れ、暑さを増す中での梅雨入りに注意しなければいけないのが、"梅雨型熱中症”です。 近畿大学救命救急センター・ 植嶋利文 副センター長 「真夏になってカラッとしてくると、湿度は多少下がってくるが、梅雨に入る時期、梅雨が明ける時期は、湿度が約80%以上と高くなってくる。それがすごく熱中症のリスクになってくる」 梅雨で湿度が高まると汗が出づらく、蒸発しにくくなり、体に熱がこもってしまうほか、つい水分補給を怠ってしまい、熱中症になる人が多くなるということです。消防庁によると、6月の緊急搬送者数は一昨年に観測史上最多、去年も2番目に多い数を記録しています。 では、“梅雨型熱中症”にどう対策すればよいのでしょうか? 近畿大学救命救急センター・ 植嶋利文 副センター長 「 一番最初に出やすいのが体のだるさ。『体がおかしいな』と思ったら、もしかしたら熱中症じゃないかということを考えて、エアコンのスイッチを入れたり、部屋に熱こもっていたら、少しだけ窓を開けて換気する。特に高齢の方や子どもは、のどが渇いている・脱水症状に気づきにくい。一緒にいらっしゃる方が『水を飲んだら』とか声をかけてあげる」 そして、梅雨のリスクは熱中症だけではありません。 梅雨の時期、もう1つのリスクが「細菌性」の食中毒です。6月は気温と湿度の影響で細菌が増えやすくなり、1年で最も「細菌性」食中毒の被害が多くなるということで、専門家は日常生活でも対策が必要だと言います。 大阪公立大学 食品安全科学研究センター・三宅眞実 センター長 「たとえば食肉ですね。(他の食品より)微生物がついているので、調理したまな板の上で生野菜を調理すると(菌が)ついてしまう。特にこの時期に食中毒が起こりやすいので、調理して直後に皆でご飯を食べるのであれば大きな問題はないと思うが、誰か1人が帰ってこないとか、机の上に置かれたままだと食中毒のリスクは上がる。一番悪いのが、作った後に室温で置いておくと、やはり非常にリスクが高くなる」 まもなく近畿にも訪れる梅雨。つい見逃しがちな食中毒の危険について、解説します。