『LEGO ホライゾン アドベンチャー』先行レビュー。本家よりノリが全体的に軽いけど、アクションや探索は遊びごたえ十分! レゴならではのカスタマイズ要素も沼りそうな予感
ソニー・インタラクティブエンタテインメントより、2024年11月14日、15日にプレイステーション5、Nintendo Switch、PCで発売予定の『LEGO ホライゾン アドベンチャー』(※)の先行レビューをお届け。LEGOのアーロイはサンドイッチに目がない女の子! 【記事の画像(32枚)を見る】 PC版は2024年11月15日発売予定。Nintendo Switchのパッケージ版はスパイク・チュンソフトより発売。 アーロイがLEGOでかわいくなっちゃった! タフでかっこいい女性ハンター。 それが『ホライゾン』シリーズの主人公・アーロイを簡潔に表した筆者の印象だ。アーロイとの出会いから約7年。筆者は彼女の新たな一面を知ることができた。育ての親であるロストの作った、サンドイッチに目がないということを。 『ホライゾン』の舞台は、人類文明が崩壊してからおよそ1000年後の世界。サンドイッチなんてあったっけ? サンドイッチ好きのアーロイが登場するのは、2024年11月14日にソニー・インタラクティブエンタテインメントより、プレイステーション5、Nintendo Switch、PCで発売予定の『LEGO ホライゾン アドベンチャー』。 本作は、2017年にプレイステーション4向けに発売された『Horizon Zero Dawn』(『ホライゾン ゼロ ドーン』)をベースに、LEGOブロックでできた世界で、狩人アーロイの新たな冒険を描いたアクションゲームだ。オリジナル版と同じく、アーロイは出生のヒミツを解き明かすために、頼れる仲間たちの協力を得ながら、壮大な冒険をくり広げる。 今回は、本作の序盤を体験したライターのジャイアント黒田による先行レビューをお届け。ストーリーのネタバレには配慮しているので、安心して読み進めてほしい。なお、今回のレビューはプレイステーション5版でのプレイをもとにしている。 アクションはシンプルながらも『ホライゾン』らしさとLEGOならではの要素が満載! 序盤ではおなじみの主人公アーロイのほかに、アーロイの育ての親ロストと、ノラ族の戦士・ヴァールを操作できた。アーロイとロストは弓、ヴァールは槍を使って戦うが、槍も投擲して攻撃する武器なので、3人とも遠距離攻撃が主体となる。ゲームとしては見下ろし型のシンプルなアクションゲームで、攻撃は□ボタンを長押ししながら左スティックで狙いを定めた後、□ボタンを離すとくり出せる。 □ボタンを推しているあいだは矢の射線が表示されるので、しっかり狙いを定めて矢を放つこともできるが、メインの敵となる機械獣はサイズが大きいので、適当に攻撃しても攻撃は当たりやすい印象だ。 もちろん、狙いをつけて攻撃をする意味はある。本作にもオリジナル版と同じく特殊な機器“フォーカス”が登場し、使用することで機械獣の弱点を表示できる。うまく弱点を攻撃できれば大ダメージを与えられるので、機械獣との戦闘ではフォーカスを使用し、弱点を集中攻撃するのが本作でもセオリーとなっている。 弓と槍の性能は似ているものの、槍には敵を貫通する効果があり、槍の射線上に複数の敵を捉えれば、まとめてダメージを与えることも可能。また、冒険を進めると手に入るレア武器で、弓と槍ごとに異なる立ち回りが体験できた。 今回体験できたレア武器は、 ・扇状に複数の矢を放てるスプレッドボウ ・火矢を放つフレイムボウ ・回転する槍を投げるブーメランスピア の3つ。 レア武器は使用回数制限があるものの、いずれも非常に強力。スプレッドボウは複数の敵をまとめて攻撃でき、フレイムボウは敵を燃やして追加ダメージを与えられ、ブーメランスピアはヒット回数が多くサイズの大きな敵にダメージを与えやすい、といった特徴がある。 アーロイやロストが使えるスプレッドボウ。扇状に複数の矢を放つので、攻撃範囲が広い。弱点を狙うよりも、複数の敵を一網打尽にしたいときに活躍する。 火矢を放てるフレイムボウ。敵を燃やして追加ダメージを与えられるため、通常の弓よりも強力。 一回の投擲で、ボスに何度もダメージを与えるブーメランスピア。 オフラインでもオンラインでも、マルチプレイが気軽に楽しめるのもうれしい。マルチプレイなら仲間が戦闘不能になっても復活させることが可能。 また、フォーカスのほかにも、草むらに隠れて攻撃したり、爆発するタルを使って大ダメージを与えたりと、本家『ホライゾン』のような立ち回りが楽しめるのも、筆者のような原作ファンにとってはたまらない。そこにLEGOならではのアクションや攻撃方法が組み合わさり、操作はシンプルながらも、奥深い戦闘が堪能できた。 草むらに隠れていれば、敵の弱点をじっくりと狙いやすい。 タルは攻撃範囲が広い。うまく活用すれば複数の敵に大ダメージを与えられる。 LEGOならではの要素でもっともユニークだったのが、バラエティー豊かなガジェットだ。 今回のプレイでは、ダブルジャンプ(いわゆる2段ジャンプ)が可能になるブラストブーツ、強い攻撃で敵を後ろに弾き飛ばすブロック外し、“ホットドッグマン”がランダムに周囲を攻撃するホットドッグカートが登場した。 ブラストブーツを使用すると、火を吹くのもポイント。高い場所に登りたいときはもちろん、バトルでも活躍する。 取り出したブロックで敵を強打するブロック外し。大ダメージを与えられるうえ、敵を後ろに弾き飛ばせる。 ガジェットの中でも、筆者のお気に入りはホットドッグカート。攻撃場所がランダムに選ばれるので、正直、安定してダメージを与えにくいものの、敵がうまくホットドッグの爆弾に巻き込まれると気分爽快。ホットドッグマンの見た目のインパクトも相まって、つい呼び出したくなってしまう。 戦場に笑いと混乱を巻き起こすホットドッグカート。彼の活躍を見ていると、ホットドッグが食べたくなる。 LEGOの世界を堪能できる探索&やりこみ要素も充実! 筆者は、オリジナル版では世界を探索するのも好きだった。荒廃した文明と雄大な自然が融合した広大なオープンワールドの美しさと、隅々に隠されたクエスト、アイテム収集要素などの多彩なやり込み要素の虜となり、しばしばあてもなくさまよってみたりしたものだ。一方、LEGOで構築された本作の世界は、本家『ホライゾン』とはベクトルが違うものの、探索の楽しさがたっぷりで十分に魅力的なものとなっている。 本作では、『ホライゾン』の世界をLEGOブロックで細部まで表現。マップには、宝箱などが隠されているうえ、コインを配置するなどしてわかりやすく誘導してくれるので、じっくりと探索したくなる。高所からの落下ダメージがないうえ、ステージの外に落ちてしまっても、ノーダメージですぐに復帰できるのもユーザーフレンドリーだと感じた。 宝箱はフォーカスで発見できる。ツタに覆われた場所にある宝箱は、矢を焚き火の上を通して火矢にすると、ツタを燃やして入手することが可能。 オリジナル版でおなじみの機械炉も登場。ターミナルに電気を通すことで解除できる仕掛けがあった。 マップには、壊れたオブジェクトを組み立て直す要素も。組み立てると、拠点で使えるコイン(お金)が手に入る。 LEGOブロックで再現された機械獣も必見。機械獣のデザインはLEGOブロックとの相性がバッチリで、機械獣の新たな魅力を引き出してくれている。初登場時には、機械獣の特徴や魅力が凝縮したムービーが再生されるので、ファンの方はお楽しみに! また、拠点となる村(母の源)の施設やキャラクターをカスタマイズできるのも、LEGOの要素を取り入れた本作ならではの魅力だ。村の施設は、ストーリーを進めるにつれて増えていき、マップで入手したコインを使ってキャラクターの見た目や建物をカスタマイズしたり、キャラクターや武器の能力をアップグレードしたりすることが可能。ほかのLEGO作品の衣装やパーツも用意されており、自分だけの村やキャラクターも作成してLEGOの世界を堪能できる。 コインを使ってさまざまな能力をアップグレードできる。また、キャラクターがレベルアップしたときに得られる能力をチェックすることも可能。 掲示板では、村のお仕事(いわゆるクエスト)を受注でき、達成すると報酬がもらえる。 気になるストーリーは、1作目の『ホライゾン ゼロ ドーン』をベースに展開されるようだが、LEGO作品らしく、ギャグシーンやメタ的な発言が満載で、思わずクスッとなるような内容になっていた。オリジナル版を遊んだ方は、冒頭で紹介したサンドイッチ好きのアーロイなど、キャラクターの新たな魅力が堪能できるハズ。もちろん、LEGOファンやアクションゲームが苦手な人にもオススメだ。本作をきっかけに、『ホライゾン』シリーズのファンが増えてくれるとうれしい。 キャラクターの声は、オリジナル版と同じキャストが担当しているとのこと。アーロイは、声優の高垣彩陽さんが熱演している。