アマナキ・レレイ・マフィ(横浜キヤノンイーグルス)　(C)JRLO

中断前に現在地が明確になる戦いである。『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』第6節で4位横浜キヤノンイーグルスが6位コベルコ神戸スティーラーズを迎え撃つ。 【PHOTO】ブロディ・レタリック(コベルコ神戸スティーラーズ) 開幕戦は埼玉ワイルドナイツに12-53の完敗を喫した横浜Eだが、続く第2節・トヨタヴェルブリッツに24-22で競り勝つと、第3節・花園近鉄ライナーズ戦は10トライをマークし66-26の大勝。第4節・三菱重工相模原ダイナボアーズに40-35の逆転勝利を飾り、前節はブラックラムズ東京に危なげなく24-8でゲームを終えて、4位に付けている。 4連勝をマークする横浜Eだが、決して順風満帆ではない。開幕戦に続き、相模原DB戦後に沢木敬介監督はチームに喝を入れた。「フラストレーションの溜まる試合だった。自分たちに目を向ければ、こういう内容でプレーしていたら恥ずかしくて『チャンピオンになろう』なんて言えない。自分たちがどうやって成長のスピードを早めていくかをもう1回考えなければいけない。今日の収穫は勝ったということだけ。レベルは低いし、自分たちの力を何％出せたかわからないが、これでは『優勝できるぞ』なんて恥ずかしくて言えない」と19点差の逆転を称えるよりも、19点差を付けられた前半27分までの戦いぶりに苦言を呈したのだった。 さらに横浜Eを試練が襲う。SHファフ・デクラークとCTBジェシー・クリエルの南アフリカ代表コンビが戦線離脱……。デクラークもクリエルも手術を受け、チームを一時離脱することが1月20日発表になったのだ。 一方、神戸Sは三重ホンダヒートを相手に80-15で大勝発進すると、続く静岡ブルーレヴズ戦は30-26で逆転勝利。2連勝スタートを切ったが、第3節・東芝ブレイブルーパス東京戦39-46、第4節・東京サンゴリアス戦36-44、第5節・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦34-38と、どちらに勝負が転んでもおかしくない接戦をことごとく落として6位に甘んじている。勝機は十分あった。アタックも相手に脅威を与えた。しかし、ミスから軽い失点を許したり、トライを奪ってもすぐさまトライを奪い返されるなど、大事な時間帯で自滅しているのである。 S東京ベイ戦後、デイブ・レニーHCが「この3試合を振り返ると、勝つために必要なことは十分できている。本来であれば勝つべき試合を大事なところでミスをして手放している状態が続いている。3連敗すると自信を失うが、自分たちはそれだけのことができていることを絶対に忘れないようにしていきたい。まだ11試合あるので、しっかり残りの試合を戦っていきたい」と巻き返しを誓えば、LOブロディ・レタリック共同主将も「自分たちが丁寧に仕留め切らないといけないところで丁寧さがなくなり、そこでのミスが自分たちに大きくのしかかってきた。このあとバイウィークがあるというのは、自分たちにとっていいタイミング。何を修正しないといけないのか理解し、課題に取り組んだ上で頭をクリーンにできるいいチャンスだと思う」と前を向いた。 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【横浜E】 1岡部崇人、2中村駿太、3祝原涼介、4マックス・ダグラス、5マシュー・フィリップ、6リアキマタギ・モリ、7嶋田直人、8アマナキ・レレイ・マフィ、9荒井康植、10田村優、11竹澤正祥、12梶村祐介、13田畑凌、14イノケ・ブルア、15小倉順平、16庭井祐輔、17安昌豪、18杉本達郎、19シオエリ・ヴァカラヒ、20シオネ・ハラシリ、21天野寿紀、22南橋直哉、23普久原琉 【神戸S】 1中島イシレリ、2松岡賢太、3具智元、4小瀧尚弘、5ブロディ・レタリック、6サウマキ アマナキ、7アーディ・サべア、8ティエナン・コストリー、9徳田健太、10ブリン・ガットランド、11林真太郎、12マイケル・リトル、13李承信、14松永貫汰、15山中亮平、16北出卓也、17髙尾時流、18山下裕史、19ワイサケ・ララトゥブア、20今村陽良、21日和佐篤、22ナニ・ラウマペ、23ラファエレ ティモシー 果たして、横浜Eが1敗をキープするのか、神戸Sが星を五分に戻すのか。『NTTリーグワン2023-24』第6節・横浜E×神戸Sは1月27日(土)・ニッパツ三ツ沢球技場にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はテレビ神奈川にて生中継。