仙台育英“じつはドン底だった”今の世代…主将の胸中「イライラすることが多く」甲子園で優勝、準優勝…最強メンバー“1つ下”の苦悩
怪物・山口廉王の台頭
チームとして光が差したのは、大型右腕・山口廉王(れお)の台頭だった。身長193センチ、体重95キロの大器は、最速150キロを計測して、プロスカウトも熱視線を送る存在へとのし上がっていく。 そして、主将として悩み続けてきた湯浅も周囲のサポートを受けて、上昇気流へと乗っていった。湯浅は「登藤がみんなの前に出て自分の代わりに話をしてくれたりして、本当に助かっています」と感謝を口にする。 登藤自身は「本当は人前に立って何かをするのは苦手です」と打ち明ける。それでも、苦しんできた湯浅を何としても助けたかった。 「桜翼とは『ふたりで頑張っていこう』と話してきたので。役職についていない自分だからこそ、客観的にどう見えるかという話をして、カバーできると思ったんです」
須江監督の見解
4月27日の春季宮城大会・中部地区予選の仙台商戦では、8回表まで0対0と苦戦を強いられた。だが、湯浅が8回裏無死満塁のチャンスで走者一掃の中越え適時打を放って勝ち越しに成功する。須江監督はこの一打で、湯浅の求心力がより一層高まったと感じたという。 「湯浅に対して『何を考えているのかわからない』という部員もいたと思うんです。それでも、公式戦の苦しい場面で打ってくれて、『やっぱりこういうところで打つのが湯浅だよね』と、あらためてチームメートの信頼を得たように感じました」 5月22日、春季宮城大会準々決勝では昨秋に敗れた東陵と対決。山口が好リリーフで相手打線を封じ、三塁打を放つなど打撃でも活躍。湯浅も貴重な適時打を放ち、仙台育英は3対1でリベンジを果たした。 同点に追いつくチャンスメークをした登藤は、感慨を込めてこう語る。 「東陵に負けてからの8カ月はすごく長くて、絶対に同じ相手には負けられないと感じていました。攻撃も守備も課題の多い試合でしたけど、それぞれの役割を冷静に果たせば勝てると自信になりました」 その後は危なげなく勝ち進み、仙台育英は春季宮城大会優勝を飾る。聖和学園との準決勝では、それまで当たりの止まっていた主砲の鈴木拓斗に3ラン本塁打が飛び出す好材料もあった。
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