日経平均停滞の陰で最高値を更新する指数群、優良株選好と広がり示唆
28日の取引で3月に付けた終値ベースのバブル崩壊後の戻り高値を一時上抜けた東証株価指数(TOPIX)でも、50日移動平均を上回る銘柄が70%を超え、相場に広がりが出てきている。米S&P500種株価指数では現在、50日移動平均を上回る銘柄は50%を下回り、上昇モメンタムのある銘柄比率で日本が米国よりも高くなるのは昨年10月以来だ。
とはいえ、日本銀行の金融政策や為替相場の先行き不透明感などからグローバル投資家の間で日本株への期待が揺らぎ始めており、知名度がまだ低いJPXプライム150などの指数がこのまま高値を更新し続けるかどうかは未知数だ。賃金の上昇が国内消費を刺激する好循環の実現は一つの焦点だが、実質賃金は依然マイナスのまま。こうした課題の克服が持続的な上昇への鍵を握る。
基本給が約30年ぶり高い伸び、実質賃金改善-日銀政策正常化を後押し
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Hideyuki Sano