「ギロチン台に頭を置くようなもの」 リヴァプールの次期監督候補シャビ・アロンソにクラブOBが警告
名将の後任は誰がやっても難しい?
今季終了後の退任が発表されたリヴァプールのユルゲン・クロップ監督の後任として、リヴァプールのOBで現在レヴァークーゼンで指揮を執るシャビ・アロンソ監督の名前が連日現地メディアに取り上げられている。既にリヴァプールがシャビ・アロンソ監督に接触を図ったとの報道も出る中、同じく現役時代にリヴァプールで活躍したグレン・ジョンソン氏は、クロップ監督から監督職を引き継ぐ難しさを指摘している。 シャビ・アロンソ監督は、2004-05シーズンから2008-09シーズンまでの約5年間リヴァプールに在籍し、UEFAチャンピオンズリーグ優勝(2004-05)とFAカップ優勝(2005-06)に貢献。その後レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘンで活躍した後、指導者の道に進み、レヴァークーゼンを率いて2季目となる今季はここまで公式戦30試合無敗でブンデスリーガでも首位に立っている。 クラブの元人気選手の一人であり、指導者としての手腕も確かであることからリヴァプールの次期監督候補の筆頭と目されているわけだが、ジョンソン氏はイギリスのブックメーカー『Betfred』の取材に対して、「今の状況は非常に難しい。全ての指導者にとって自分の頭をギロチン台に置くようなものだ。もしも今のリヴァプールの状態を維持するために何かしようとすれば、『あなたは素晴らしいチームを率いているのだから、そのようなことはすべきではない』と周囲の人々が言ってくる。自分で自分を失敗へと導いているようなものだ」とコメント。監督就任時には低迷していたリヴァプールを再建し、UEFAチャンピオンズリーグ優勝(2018-19)とプレミアリーグ優勝(2019-20)を達成して一時代を築いたクロップ監督の後任は、誰がやっても非常に困難な任務になると予想している。 もっとも、ジョンソン氏は「シャビ・アロンソはリヴァプールのレジェンドでサポーターのお気に入りの選手だったから、監督になれば時間は与えてもらえると思う。絶対に成功しなければならないというわけではなく、サポーターは我慢してくれるだろう。まだサポーターとの結びつきがない新任の監督に自由なスペースが与えられるわけだから、そういう意味ではシャビ・アロンソが監督になるのは良いオプションだね」ともコメント。シャビ・アロンソ監督であればサポーターの支持も得られることから、クロップ監督の後任が務まるとも期待している。 今のリヴァプールを率いていくだけの実力と実績を兼ね備えていて、さらに監督就任からしばらくは結果が出なくてもリヴァプールサポーターから支持してもらえる監督というのは、本当に一握りほどしかいないだろう。果たしてリヴァプールの首脳陣は誰に次の監督職を託すのだろうか。
構成/ザ・ワールド編集部