偽物と本物警察官“緊迫のやりとり” きっかけは妻の機転
■偽物と本物警察官“緊迫のやりとり”
厚労省職員を名乗る男がかたる「緊急通報ダイヤル」。 緊急通報ダイヤル 「ただいま緊急通報ダイヤルを通じて所轄の警察署にお電話を転送しています」 電話が転送されて出てきたのは、「仙台中央警察署捜査2課のクドウ」と名乗る男。もちろん偽物です。 偽警察官 「もしもし~仙台中央警察署です」 「この事情聴取は署で行うものと同じ効力があります。なのでないと思いますが、虚偽の発言や隠蔽(いんぺい)は偽証罪という罪になってしまいますので本当のことだけ話してください。事情聴取っていうのは本来、一対一でしなければならないので、他の人の声が入ってしまうと無効になってしまうんですね。今どなたか他にご在宅ですか」 60代男性 「今は妻だけですね」 偽警察官 「あっ、奥様がいると」 60代男性 「妻もいないほうがいいですか」 ニセ警察官 「そしたら奥様と2人で話伺いたいと思うので」 偽警察官は、電話による事情聴取と称して個人情報を聞き出そうとします。 ただ、その間に男性の妻が機転を利かせ、警察に通報。 駆け付けた本物の警察官が男性と電話をかわります。 本物の警察官 「もう一度お名前、聞いていいですか」 偽警察官 「私、クドウと申します」 本物の警察官 「クドウさん、下の名前は」 偽警察官 「ハジメです」 本物の警察官 「おいくつくらいですか」 偽警察官 「私ですか」 本物の警察官 「うん。教えてください」 偽警察官 「30後半です」 偽の警察官は話している相手が本物の警察官だとは知りません。 本物の警察官 「捜査2課で専門は何をやっている?」 偽警察官 「専門というのは?」 本物の警察官 「だますのを専門にしているの?」 偽警察官 「どういうことですか」 本物の警察官 「仙台中央警察署に確認すれば、録音の記録が残っているってことでいい」 偽警察官 「うん、うん、そうです。どうされました?何なんですか?これ、いたずら電話ですか?」 本物の警察官 「我々からかけてないでしょ。そっちからかかってきて、緊急通報ダイヤルだなんて勝手に言って」 「ひたちなか署の刑事だよ。じゃあね、もうあなたたちの録音は全部とらせてもらったから。ありがとう」 警察庁によると、個人情報を探る予兆電話は去年1年間で13万件以上に上ります。
テレビ朝日