総額1兆円――国民負担も? 「ゼロゼロ融資」回収困難ナゼ コロナ前から3割増…返済の見込みない“ゾンビ企業”にも貸し付け
■今後は…金融機関が個別に企業と交渉
有働キャスター 「当時は仕方なかったと思いますが、1兆円はどうしていくのでしょうか?」 小栗委員長 「今回はあくまでも会計検査院が現状をヒアリングした結果で、実際には今後、金融機関が貸付先の企業と個別に交渉をしていくことになります」
■辻さん「審査精度よりスピードだった」
「経済評論家の加谷珪一さんは『約19兆円を融資して 1 兆円の焦げ付きというのは、一般的な融資割合からすると多いが、緊急事態の融資としてはずさんとまでは言えない』との見方を示しています」 「その上で加谷さんは『ただ、損金が国民負担になる恐れがあるので、今後金融機関は粘り強く企業に経営を改善するよう促して、可能な限り資金を回収するべきだ』と提言しています」 辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー) 「コロナ禍の状況を振り返ると、審査の精度を上げるよりもとにかくスピードが必要なくらい、社会全体が緊急事態だったなと思います。私自身もいち経営者として、その苦労は本当に痛感しました」 「その時期を思うと、逆に19兆円のうち 90%以上の金額がきちんと返済される見込みとも言えるので、この融資によって助かった人たちもそれだけいた、とも言えると思います」 有働キャスター 「本当に困った人や会社を助けるためのものでしたから、不正や悪用があれば徹底して正す。そして次のためにも、体力が回復した会社からは返してもらう努力を続けてほしいです」 (11月8日『news zero』より)