高齢患者に必要なのは、元気なうちに「最期のことを考える」こと 医療法人「優和会」理事長 松永平太
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(3月12日放送)に医療法人「優和会」理事長の松永平太が出演。長寿時代の地域医療について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。3月11日(月)~3月15日(金)のゲストは医療法人「優和会」理事長の松永平太。2日目は、元気なうちに最期を考えておくことの重要性について― 黒木)先生が考える高齢者の幸せな最期とは何でしょうか? 松永)「命の流れが続いていくこと」だと思います。家族や知人、友人とのつながりのなかで、「幸せだった」と思って亡くなっていく。それが幸せな最期だと思います。人生においていちばん大事なのは最期ですから。 黒木)そうですよね。 松永)いままで不幸な人生だったとしても、最期が幸せであれば「幸せな人生なのだ」と、患者さんに教えてもらったのです。しかし、皆さん最後は手を抜いてしまうのですよ。ほとんどが「こんなはずではなかった」と言って地域から消え、どこかで最期を迎えている。これをどうにかしなければいけないと思っています。 黒木)どうにかするために、いろいろと活動なさっていますが、どんな地域医療の形をつくっているのですか? 松永)普通は医者に「ご自分の老後をどうしますか?」と質問されると、「そんなこと言われても」と思うのでしょうが、私自身は「老後は心配するな。どうにかするから」と言っています。美味しいものを食べてお風呂に入り、みんなと支え合って余生を過ごせるような、「よかったな」と思えるような老後をつくりたいと思っています。 黒木)そのためには、地域から変える必要がありますか? 松永)地域を変えるのは難しいので、それは今後の仕事になりますね。つまり文化をつくるということですから。地域の困りごとをどうにかしなくてはいけないという思いで工夫していますので、まだ道半ばですね。