キューバ大規模停電から復旧 エネルギー危機は長期化
ハバナ、キューバ、10月23日 (AP) ― カリブ海に浮かぶ島キューバの電力は10月22日、4日続いた大規模停電から復旧しつつある。 数時間後には大幅な改善が見込まれるものの、この国のエネルギーシステムの問題は、解決には程遠いと当局は警告している。 17日の夜に発生した大規模停電に続く全国的な停電の長期化は、2021年7月にキューバで約30年ぶりの大規模な抗議デモを引き起こした、この国のエネルギー問題の一部だ。 電力は比較的安価だが、ますます利用できなくなっている。キューバ政府は21日夜、国営テレビで、ピーク時の需要が3ギガワットに達する可能性があるにもかかわらず、1300メガワットしか生産していないと述べた。 当局によると、21日の午後までにハバナの約8割で断続的に電力が復旧すると公表したが、市民は恐怖を感じていた。 24日まで学校は休校となるが、首都では数軒の店が開店し、市民が仕事に戻るなど、通常の生活に戻り始めた。 また、ナイトクラブなど、多くの人が集まり、多くのエネルギーを必要とする可能性のある場所は、引き続き制限が設けられている。 17日の夜から始まった島全体のエネルギー非常事態では、発電不足のためピーク時に国土の50%が停電した。 しかし、18日朝、アントニオ・グイテラス発電所が停止するに至って、キューバのエネルギーシステムは完全に崩壊した。 エネルギー生産と配給の不足は、発電所に供給する燃料の不足と、古い熱電発電所の頻繁な故障の結果であるとキューバ政府は説明する。 この2つの要因は、キューバが原油やその派生品を購入、予備部品を入手することを妨げている米国の厳しい制裁によるものだという。 キューバ政府とその同盟国は、キューバの経済問題について、米国による62年来の経済制裁を非難しているが、ホワイトハウスは21日、キューバ政府の「長期にわたる経済政策と資源の不始末が、キューバの人々の苦難を増大させたことは確かだ」と反発している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)