「大幅増配」発表で話題に…10年前に東京海上ホールディングスに投資していたら「配当利回り」は今いくら?
---------- 日本の高配当株や増配株が2023年から続く好調を維持している。今回は、高配当株かつ増配株でもある代表銘柄「東京海上ホールディングス」を取り上げる。増配株は長期投資することで、投資額(簿価)に対する配当利回りが上がり、超高配当化するのだ。東京海上ホールディングスにいたってはそれが驚異的な数字になる。 著書『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください! 』(すばる舎)を出版した桶井 道(おけいどん)氏が解説する。桶井氏は、世界の高配当株および増配株に多数投資しており、東京海上ホールディングスも保有する。 ---------- 【一覧を見る】運用資産1億円の投資家が保有する115銘柄を一挙公開…!
「大幅増配」を発表した東京海上
日本の高配当株や増配株が株価を上昇させています。増収、増益、増配を背景に成長株のようなチャートを描く銘柄もあります。そのような好調銘柄のひとつ、東京海上ホールディングスという会社をご存知でしょうか。高配当株や増配株を好む投資家に人気の銘柄です。 2024年5月20日の決算発表で大幅増配を発表しました。これまでの増配履歴が素晴らしく、10年前に投資していたら、投資額(簿価)に対する配当利回り(これを「じぶん配当利回り」と私は呼んでいます)が驚異的な数字になっているのです。この記事では、東京海上ホールディングスを分析することで増配株の魅力を知ってもらいます。 ◆どんな会社か 初めに東京海上ホールディングスとは、どんな会社で、どんな事業をしているのでしょうか。名前くらいは聞いたことがあると思います。 正式名称は、東京海上ホールディングス株式会社といいます。設立は2002年です。東京海上日動火災保険を中核とするグローバル損保グループで、傘下に多くの会社を有します。国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業、金融・その他事業の4つの事業からなります。日本と世界46カ国と地域で事業をしており、損保の利益ランキングでは世界の上位に名を連ね、国内では首位です。海外では、米国で12位、英国で4位、ブラジルで7位、インドで13位、タイで4位、マレーシアで7位、南アフリカで2位です。利益の構成比で、海外比率は過半を占めています。外部評価機関「S&P」および「Moody’s」から高い格付を取得しています。 同社とMS&ADインシュアランスホールディングス、損保ジャパン日本興亜ホールディングスの3社をあわせて「3メガ損保」と言われています。 東京証券取引所に上場する銘柄の時価総額ランキング(2024年5月20日付)で18位の大型株です。参考までに、伊藤忠商事が15位、任天堂が16位、KDDIが19位、ホンダが20位、JTが22位です。同社の規模がお分かりいただけるでしょう。