シニアになればなるほど“多様性”が増す!?サントリーウエルネス株式会社が“人”に着目する理由
◆組織づくりもプロダクト開発も“人”に着目する理由
「ミドル・シニア層」を主なターゲットとして、国内サプリメント市場ナンバーワンの売上高を誇る「DHA&EPA+セサミンEX」をはじめとする健康食品などウエルネス事業を展開するサントリーウエルネスですが、体の悩みに合わせた健康行動を気軽に習慣化しながらポイントが貯まる会員向け無料アプリ「Comado(コマド)」の開発・運営にも力を入れています。 そこで笹川が、「ターゲット層にデジタルサービスを開発・提供していくなかで、どの辺りを注力されていますか?」と質問。これに対し、山村さんは「シニア層の社員はいないので、お客さまのことは(想像でしか)分かりません」と前置きしたうえで、「人は歳をとればとるほど多様性が増すんです。時間が経てば経つほど人の経験って複雑化しますし、人生の経験を重ねるほど、人の感性も価値観も変わっていく。そのなかで、シニアではない私たちが(製品やサービスを)企画しなければならない。お客さまの多様性に応えていくためには、シニアの方々を“ひと括りにしないこと”が大事」と語ります。 そして、もう1つ大切なこととして“お客さまの声を徹底して聞けるかどうか”という点を挙げます。実際に、サントリーウエルネスでは全社をあげて、2020年9月からこれまでに計1,200人以上のシニア層の方々へのインタビューを実施。コロナ禍だったためオンラインではあったものの、「『日々どうやって過ごされているのか』『どういうことに感情が触れるのか』ということを知るためには、お客さまの声を聞くしかないと思った」と話します。 これに笹川は「DXについての話を聞いているのですが、返ってくる答えは、人のストーリーだったり、シニアの方々に話を聞いたり……結局、会社として向き合うところは“人”なんですね」と感じ入ります。 それに山村さんは大きくうなずきつつ、「近年は、テクノロジーで解決できることもありますけど、それを動かしたり、組織をつくっているのは人だと考えています。今後もソリューション(課題解決)としてのテクノロジーは技術力を上げないといけないですし、新しい技術もどんどん学ばないといけない。一方で人としての“個”がどれだけ輝くのか。ここの掛け合わせが“サントリーらしい”という思いで運営しています」と話していました。 (TOKYO FM「DIGITAL VORN Future Pix」2023年12月23日(土)放送より)