え、こんなに?ホンダ「N-VAN e:」乗ってビックリ、可愛いだけじゃない性能とは【試乗記】
● 環境に優しい、どこでも給電 自在に使えるを徹底的に追求 ホンダの新たな国内BEV戦略の担い手、N-VAN e:の販売がスタートした。N-VAN e:は、さまざまな商用ニーズに応えるだけでなく、ホビーカーとしても優れた適性を持つマルチモデル。「e:CONTAINER=移動蓄電コンテナ」をコンセプトに掲げ、環境に優しい/どこでも給電/自在に使えるを徹底的に追求した。 【ホンダ「N-VAN e:」の写真はこちら】 N-VAN e:は、簡単にいえばベース車のN-VANが持つ低床大空間(室内高1365mm)/ピラーレス大開口(開口幅1580mm)/フラットフロア(フロア最大長2635mm)の魅力をそのままに、スムーズな加速/静粛性/環境に優しい/電気がどこでも使えるというBEVならではの価値をプラスしたフリー空間モデル。生活に密着したKカーの個性を一段と際立たせたインテリジェントな存在である。 ラインアップはe:G/e:L2/e:L4/e:FUNの4グレード。このうちGとL2はビジネス使用を想定。一般オーナー向けはL4とFUN。ともに4シーターモデルで、遊びのベース基地として十分な快適装備を標準装備する。ボディカラーも2トーン仕様が選べるなどオシャレ。こだわって乗るモデルとして、高い存在感を発揮するのがうれしい。 開発は入念に行われた。ヤマト運輸とタッグを組み、徹底的な実証テストでプロツールとしての高い完成度を追求。一充電当たりの走行距離(WLTCモード)は245kmに達する。これは日産サクラ/三菱eKクロスEVの180kmを大幅に凌駕するだけでなく、開発目標の210kmも超える優れたデータだ。 開発担当者の坂本隆樹氏(BEV開発センター・統括LPL)は「商用ユースのN-VANのBEV化は、重量、走行、そしてパッケージ面でも、一番難しい挑戦でした。実際のビジネスシーンで満足に使えるよう冬場でも安心して100km以上走れる性能を追求した結果、実用性能が大幅に向上しました。バッテリーの適切な加温・冷却システムを構築し、さらにタイヤの13インチ化で走りとブレーキ性能を向上。このクルマでBEV化できたのですから、Hondaはどんなクルマでも優れたBEVを作れると思います」と語ってくれた。 充電時間は200V(6kW)の普通充電で約4.5時間、急速充電では30分(80%まで)。充電リッドはバンパーリサイクル材を採用したフロントグリルに配置している(急速充電リッドは一部グレードではop)。