挑戦することの大切さ説く 増田明美さん記念講演 市原緑高校50周年式典
千葉県立市原緑高校(久我高行校長、生徒321人)で26日、創立50周年記念式典が開かれた。全校生徒や教職員、来賓らが出席し、節目を祝った。式典ではスポーツジャーナリスト、増田明美さん(60)による記念講演が行われ「失敗を恐れてはいけない」と挑戦することの大切さを説いた。 同校は1974年創立。これまでに1万人以上の卒業生を送り出してきた。式典と記念講演には生徒や教職員、来賓、OBら約360人が出席した。講演は久我校長が同じいすみ市の岬中学校出身の縁で実現。増田さんは同校の20周年記念の際も講演している。 増田さんは成田高校(成田市)の陸上部員時代に、長距離種目で日本記録を次々と樹立し、ロサンゼルス五輪にも出場。現在は大阪芸術大学教授として教壇に立つ。増田さんは最近の若い人について「無駄な時間をすごさないよう、守りに入っている」と指摘。「成功から学ぶより失敗から学んだ」と経験を交え、挑戦することの大切さを訴えた。 マラソンでは期待に応えられず、世間からのバッシングなど苦しんだこともあったという。それでも周囲の優しさに触れ、励まされたことから「つらい時に、励ましてあげられる人間になりたいと思った。失敗で自分に足りないものを神様から与えてもらった」と振り返った。その上で「自分の好きなものに出合い、楽しみながら挑戦してほしい」とエールを送った。 このほか、式典では歴代校長や学校医らに感謝状を贈呈した。