被災地復旧 重機で支援 福島県いわき市の新妻さん ボランティア団体設立
能登半島地震や豪雨災害の被災地でボランティア活動を続ける福島県いわき市の新妻拓弥さん(33)=小名浜消防署勤務=はボランティア団体「DRT JAPAN福島」を設立した。他団体との連携を図り、災害発生時の活動の幅を広げる。 重機を使う技術系ボランティア団体として10月28日に発足した。普段からボランティア活動を行う消防職員らに声をかけ、約20人がメンバーとなった。 きっかけは昨年9月にいわき市を襲った台風13号だった。全国の被災地で活動する技術系ボランティア「DRT JAPAN」と共に活動した際に、県内にも同様の団体が必要だと考えた。身近に支援団体があると知ってもらい県民に安心感を与える利点もある。 市内の建設業松本組の社長もメンバーに名を連ね、重機と訓練場を提供する。平時は重機の操作訓練に加え、これまでの活動経験を伝える場を設ける予定だ。「東日本大震災から13年が経過し、当時の記憶が薄れている人もいる。災害に備えてもらうきっかけになれば」と期待を込める。
11月15、16の両日、団体発足後初めて、メンバー4人とともに石川県輪島市、珠洲市で活動した。個人でボランティアに参加するより、さまざまな団体と連携して支援活動に取り組めるようになった。新妻さんは今後について「災害時は公助だけではままならない部分もある。関係団体と連携し、自助、共助の力を高めていきたい」と目標を語る。団体はボランティアに興味を持つ人からの相談に対応する。