お笑いコンビ「三四郎」大躍進の勝因とは? ANN「0枠」から武道館ライブ完売までの道のり
お笑いコンビの三四郎が、無謀と思われた日本武道館公演「ニッポン放送開局70周年 三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブ in 日本武道館」(11月24日)の前売りチケットを完売させて話題だ。自身初の大規模イベントは、ニッポン放送開局70周年とラジオ「三四郎のオールナイトニッポン」(以下ANN)の10周年を祝したもの。今年は2月のオードリーの東京ドーム公演を皮切りに、同局のラジオパーソナリティーである高田文夫(76)、ナインティナインや佐久間宣行(48)らが大会場を満員にしたが、三四郎もその仲間入りを果たした。 《直の友人》が松本人志から性加害と「アイドリング!!!」元リーダー告発…新たな疑惑噴出でTV復帰さらに遠のく 三四郎は、中学の同級生である小宮浩信(41)と相田周二(41)が2005年に結成。ブレークの兆しを見せたのは、13年に放送された佐久間演出の深夜番組「ゴッドタン」(テレビ東京系)だ。次に売れる若手芸人をガチで予想するアンケート「この若手知ってんのか?」で1位に輝きながらも、収録3日前に雨で転んだ小宮が前歯をなくし、膝を骨折。車椅子に乗って初出演を果たす衝撃シーンで強烈なインパクトを残した。悪態をつきながらも、前歯が欠けているため滑舌が悪い小宮のキャラクターは、またたく間に浸透。メジャーコンテストで好結果を残すことなく、テレビタレントとして大成した。 コンビ人気を盤石にしたのは、15年3月にスタートしたANN。「0(ZERO)枠」(深夜3時~)だったが、のちに王道である「1部」(深夜1時~)に昇格。ところが、再び0枠に戻って現在までキープするという前例なきポジションを築いた。 この不安定さも人気の火種となって、6周年のときに東京国際フォーラムでイベントを行うと、5000人ものリスナーが集結。今回の10年目ではその倍の動員にチャレンジしたが、チケット入手困難といううれしい悲鳴を上げることとなった。 ■「マセキ3兄弟」 小宮は17年末に放送された「アメトーーク!」(テレビ朝日系)で、マセキ芸能社の大先輩である出川哲朗(60)が長男、狩野英孝(42)が次男、小宮が三男と位置づけされて、「マセキ3兄弟」と命名された。天然系の愛されキャラ、どっきり企画で絶妙なリアクションを見せる3人はこれを機に仕事が増えた。しかし、三四郎2人の人気を支えていたのは「ラジオリスナー」だと、エンタメライターの伊藤雅奈子氏は分析する。 「枠と曜日移動をしたことで、ラジオパーソナリティーとリスナーが一枚岩になれた感が強いです。7年目のタイミングで、芸人+ラジオの公式ファンクラブがANNで初めて発足されたことも大きいです。プレミアムラジオを聴けて、限定ブログ、映像、写真でリスナーとの距離を縮めて離さないことが、10年も続いた理由でしょう。ド深夜のリアルタイム聴取とラジコユーザーに習慣性を持たせていることも、勝因といえます」 ANNの2トップは、言わずと知れたオードリーとナイナイ。武道館をフルハウスにした三四郎が、その鉄壁を超える日は来るのか。 ◇ ◇ ◇ 性加害騒動が終わってみると、松本人志はマセキ芸能社所属のコンビに抜かれていた。関連記事【もっと読む】松本人志TV復帰絶望的で「お笑い第3世代」の明暗クッキリ…人気を二分したウンナンとはギャラでも大差…では、ウッチャンナンチャンの出世ぶりを伝えている。