前橋育英は2-0→2-2で暗雲も「退場に救われてやっと互角に」苦しみながらも準々決勝へ
[1.2 選手権3回戦 帝京大可児高 2-3 前橋育英高 駒沢] 「退場に救われてやっと互角になった」。前橋育英高(群馬)の山田耕介監督は、3-2で勝利した帝京大可児高(岐阜)戦をそのように総括した。 【写真】武藤嘉紀が初めての…ファン歓喜「息子くんそっくり」「親子でイケメン」「めっちゃ可愛い」 前橋育英は2大会ぶりの8強入りを目指す一戦で前半8分までに2点を先取するも「可児のパスワークが凄かった」(山田監督)。プレスがハマらなくなると同16分に1点差に詰め寄られ、同27分に追いつかれた。試合の流れは帝京大可児に渡っていたが、前半33分にMF平林尊琉(2年)がロングボールに反応して相手GKの退場を誘発。数的優位になってからは前橋育英がボールを握り、試合終盤のゴールで3回戦を突破した。 山田監督は相手に退場者が出たことが、勝敗の大きな分かれ目になったことを強調する。 「退場がなければあんな内容にはなっていないです。特に後半は11対11でやっていれば多分攻められていた。相手チームが10人というのはやっぱり大きいと思います。11人だとどうだったんだろうなという感じはします」 もっとも前橋育英はFWオノノジュ慶吏(3年)と平林のコンディションが万全ではなく、打撲を抱えていたFW佐藤耕太(3年)は前半途中での交代となるなど様々な不安材料を抱えながらの一戦だった。ただ指揮官はリードする中で3点目をなかなか決められなかったことにフォーカスし、「その辺がやっぱり課題」と指摘。2得点のオノノジュも「ただゴールを決めるだけじゃなくて、追いつかれたらまたもう1点を決める得点力が必要になってくる」と改善を誓った。 2大会ぶりの8強入りを果たしたものの、2回戦はPK戦で2人が失敗してあわや敗退の危機に瀕し、今回は2点のリードを追いつかれてからの勝利と手応えを掴みきれない試合が続いている。オノノジュが指揮官の言葉として紹介した「一回もうチームは死んでいて、そこで神様が与えてくれたチャンス」というのも苦しい戦いぶりを象徴するもの。山田監督は「選手たちも僕らもこれを良い学びにして準々決勝に繋げていければ」と前を向きながら、中1日の連戦でも本来の力を発揮できるように準備していく姿勢を示した。