富士山〝良き登山者〟の証しに 事前登録のリストバンド完成 静岡県内3ルート
静岡県が富士山の県内3ルート(富士宮、須走、御殿場)の登山者全員に利用を求める「県富士登山事前登録システム」に登録し、認証を受けた登山者に配布するリストバンドが20日までに完成した。県富士山世界遺産課は「リストバンドが良き登山者の証しになるようにしたい」と、登録者増加に期待を寄せる。 静岡県側の登山ルートの各チェックポイントで認証を受けた登山者の証明となるリストバンドは、水に比較的強い紙製で幅1・25センチ、長さ約25センチ。逆さ富士や富士登山の様子が浮世絵調で描かれたデザインで「安全登山」との文字も入る。県担当者は「登山後にきれいに保存すれば記念にもなる」とアピールする。 新たな入山管理体制構築の足掛かりとするため、県は今月10日に登山ルートや入山時間帯、山小屋の宿泊予約の有無などをスマートフォンなどで事前申請するウェブ登録システムの運用を開始した。弾丸登山の抑制などルールやマナー啓発を重視し、登録完了にはマナーやルールを学ぶ動画の閲覧や、ルール順守を約束することを求めている。県によると、本県側ルートの登山者数は例年計8万~9万人が想定される。20日正午時点での事前登録者数は約1万人となった。
静岡新聞社