「メール一本で部下たちをクビ」「自分だけ処分ナシに国民もドン引き」...裏ガネ処分を大失敗した「岸田総理の終わり」とついに始まった「菅・二階の逆襲」
最終的には国民と党員に判断してもらう─自身の処分がない理由を問われて、こう豪語した岸田文雄。支持率が超低空飛行を続けるなか、往生際の悪い総理の姿に、ついに身内も愛想を尽かした。 【一覧】「次の首相になってほしい政治家」岸田は15位…上位に入った「意外な議員」 前編記事『ここへ来て始まった「まさかの岸田独裁」...総理が重用する「5人の自民党議員」の名前』に引き続き、今後の政局に迫る。
まるで部下だけ左遷して逃げた社長
待ち望んできた日米首脳会談も実現した。バイデン大統領との共同声明でぶち上げたのは、「ムーンウォーク・プロジェクト」。米NASAが推進してきた有人月面探査「アルテミス計画」に日本人男女の飛行士2人を加え、米国人飛行士と共に月面に着陸させるのだ。 政には今も昔も、星のめぐりあわせが肝心だ。これで支持率は急上昇、6月会期末に解散を打ち、衆院選を戦い抜いて、総裁選に勝つ―。 しかし地に足のつかない岸田の楽観主義に、もはや議員らだけでなく、国民も愛想を尽かしている。冒頭の声が示すように、いまや長年の自民党支持者でさえ、政権を見限ったのだ。さながら岸田は、燃え盛る城の上からのんきに外の桜を眺める殿様のようなものだ。 「一般企業であれば、不祥事は代表である社長が責任を取るのが当たり前。ところが部下だけ左遷して、自分は逃げた。二階さんの処分は、本人が次期衆院選への不出馬を表明したので見送られたが、岸田さんは『だから、同じ派閥元会長の自分も処分を免れる』と考えたらしい。でもこれは内輪の論理で、はたから見れば意味不明です」(麻生派中堅議員)
クビを宣告するのもメール一本の非常識
誰とも話さず、夜な夜な政局のことばかり考え続けた岸田の感覚は、完全におかしくなっているのだ。 党内には怨念が渦巻いている。処分が決まった日、離党勧告を受けた塩谷立(りゅう)は、「処分者と処分内容の一覧表がメールで送られてきただけで、他には一切説明がなかった」と会見で明かした。 「処分に前向きだった議員もこの対応にはドン引きでした。岸田さんは安倍晋三さん亡き後、政権を維持するために塩谷さんの仲立ちで安倍派をまとめてもらっていた。にもかかわらず、クビにするときはメール一本。人としてあり得ないやり方です」(自民党関係者) 本来であれば、岸田が処分者の一人ひとりに面と向かって理由を説明し、応諾を得るのが常識だが、それも一切しなかった。とにかくアメリカに行く前にケリをつけようと、結論を急いだのだ。