沖縄県宜野湾市の飲食店で食中毒 鶏レバー食べた10人に下痢や発熱 カンピロバクター検出
沖縄県薬務生活衛生課は2日、昨年12月20日に宜野湾市の飲食店を利用した20~50代の10人がカンピロバクター属菌による食中毒になったと発表した。同店を1月2日から6日まで5日間の営業停止処分にした。患者は全員回復している。 【写真】カンピロバクター菌 中部保健所によると、同店を利用した20人のうち、鶏レバーや牛ステーキなどを食べた10人に下痢、発熱、腹痛などの症状が出た。8人の便を検査したところ、7人からカンピロバクター属菌が検出された。 カンピロバクター属菌は、家畜や家禽(かきん)に広く分布し、解体時に腸管から肉を汚染することが多い。新鮮な肉であればあるほど感染しやすく、鶏肉の汚染による食中毒が多く発生している。 潜伏期間は1~7日と比較的長く、吐き気や腹痛、下痢が主な症状。発熱は38度前後が多い。多くの患者は1週間以内で完治するが、まれにギランバレー症候群に陥り重症化や後遺症が残る場合があり注意が必要。 県薬務生活衛生課は、未加熱または加熱不十分な鶏肉料理を食べてカンピロバクターによる食中毒になるケースが後を絶たないとして、焼き鳥などの肉食は中心部まで十分に加熱(75℃、1分間以上)するよう注意喚起している。 2024年に県内で発生した食中毒は25件、患者は173人(速報値)。