春と秋にだけ公開される京都府にある洛東遺芳館の所蔵品を集めた企画展が、三重県津市にある石水博物館できょう14日から始まりました。 　洛東遺芳館は、江戸時代の京都を代表する豪商・柏原家のコレクションを保管・展示していて、柏原家は木綿問屋を営んだ津の豪商・川喜田家と親戚関係にあり、深い交流がありました。 　この企画展は百五銀行の協賛で開かれるもので、洛東遺芳館所蔵で門外不出の名品の中から、江戸時代に活躍した画家の作品など24点が展示されています。 　近世絵画を代表する円山派の祖・円山応挙が描いた虎の絵は、勇ましさがある一方で柔らかな毛並みを写実的に表現し、応挙の作品の中でも最もリラックスした虎の姿と言われています。 　このほか、豪華絢爛（けんらん）な手箱や合貝といった優美な婚礼調度も展示され、京商人の美意識を楽しむことができます。 　この企画展は11月17日まで行われ、期間中、学芸員によるギャラリートークも予定されています。