放置すると肌がボロボロに…「更年期の肌」に起きる3つの変化とその対処方法を米専門家たちが解説
更年期を迎えると乾燥、たるみ、ニキビ、シワといった肌トラブルがすべて同時に起こり始める。 【写真】食べないで!老化を早める7つのNG食材 そんなトラブルにはどう対処するのが正解なの? アメリカ版ウィメンズヘルスからみていこう。 ※この記事はアメリカ版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
閉経周辺期が肌に及ぼす影響は?
マーマー医学博士いわく、ニキビや乾燥といった肌トラブルを引き起こす原因は、閉経周辺期にホルモンが変動するせい。厄介なのは、いくつもの問題が同時に起こること。なぜなら、エストロゲンが減少して肌の乾燥が加速する一方で、テストステロンなどの男性ホルモンの分泌量は今までと変わらないから。するとこんな疑問が浮かんでくる。皮脂が多いとニキビができやすいのだから、肌が乾燥すれば、ニキビは落ち着くのでは? 「皮脂は、ニキビの要因の一つに過ぎません。閉経周辺期によって引き起こされるホルモン性のニキビは、肌の奥深くにできる嚢胞性の病変であり、皮脂の分泌とはあまり関係がないのです」と説明するのは、皮膚科専門医のモナ・ゴハラ医学博士。
更年期に抱える3つの肌の悩みとその対処法
▼ホルモンによるニキビ これは高校生時代にできていたニキビとは別物。このタイプのニキビは顎のラインにできやすく、マーマー医学博士はこれを「乾燥肌ニキビ」と呼んでいる。なぜならこれは、ヒアルロン酸やセラミドの減少と一緒に現れるからだという。「エストロゲンが減少するとテストステロンが優位になり、このホルモンバランスの乱れが、更年期のニキビの引き金になるのです」 【対策】 ポイントは、これ以上肌を乾燥させないようにニキビを治すこと。そのため、毛穴をきれいにする成分と保湿成分を一緒に使って、肌のバランスを保つことが重要になる。ゴハラ医学博士は、ニキビを治す成分を塗ったあとで、ヒアルロン酸ベースの保湿クリームを重ねているとか。 ▼乾燥 エストロゲンが急激に減少すると、コラーゲンやエラスチンだけでなく、自然なセラミドやヒアルロン酸の生成にも影響を及ぼす。つまり、肌の最外層である角質層は水分を保ったり、外部刺激から肌を守ることが難しくなるという。「コラーゲンが減ると表皮が薄くなり、脂質も減少するため、肌の保護機能が乾燥して弱くなります」とマーマー医学博士。 【対策】 この時期の私たちに必要なのは、ダブル、いやトリプルモイスチャライジング(保湿)。 ヒアルロン酸やグリセリンで肌に潤いを与え、セラミドやスクワラン、シアバターなどのエモリエントで油分を補い、その潤いを肌に閉じ込める一手間が大切。 ▼たるみ コラーゲンや脂質が減少する更年期では、肌のハリが失われ、たるみが目立ち始める。「それに、エラスチンも減少します。エラスチンはコラーゲンを束ねて肌の動きや柔軟性をしなやかに、弾力性を保つ役割を果たしている結合組織です」とマーマー医学博士。その結果、顔や首、顎のラインのボリュームがなくなってしまうという。 【対策】 コラーゲンやエラスチンの生成を促すレチノールを使い続け、日焼け止めも欠かさずに塗ること。