《ブラジル》ブラジルで活躍する日系企業の今《34》=東西医学の良いとこどりする長屋クリニック
「抜苦与楽」をモットーに
クリニックで受けられる医療は、整形外科、カイロプラクティック、理学療法、超音波検査、鍼灸、ピラティス、RPG(人体の不調和の予防や治療する理学療法)などだ。現在は医師となった3人の子息、レオナルド豪人さん(整形外科/肩肘専門―USP卒)、ダン裕太さん(整形外科/脊椎専門―パウリスタ医大卒)、恵エリーナさん(放射線科医、画像診断医/筋骨格系専門―USP卒)も一緒に治療に当たる。西洋医学による専門的な医療と、体全体を見て自然との調和を図る東洋医学や代替医療を合わせた統合医療での治療が特長である。 「抜苦与楽」をモットーに、ファミリーの絆で最適な治療を提供し、薬や手術一辺倒の西洋医学ではなく、対話を重視した心の健康もフォローし、自然治癒力を最大限に発揮させる手段を最優先している。来院者の7割は非日系人、2割が日系人や日本人長期滞在者、1割が日本からの駐在員となっており、海外保険の指定取扱いクリニックとしてキャッシュレスでの診療も可能なシステムを設けている。
フロンティア精神で常に新たな挑戦
長屋さんは53歳の時、何かやり切っていないと奮起して夜間大学の理学療法科に入学し、仕事との両立や語学に苦労しながら45人いたクラスメート中、4年でストレートに卒業できた4人の1人となった。ブラジルに来てから日本の事を訊かれて知らない事の多さに気づき、郷里の岐阜のことも自分なりに調べはじめ、「なんて素晴らしい国、故郷に住んでいたんだ!」と、今の自分を育んでくれた故郷に何か恩返しをしたいと思うようになった。 13年前からブラジル岐阜県人会を手伝い、現在は同県人会会長、県連副会長、2021年には10年来の夢だった「岐阜県人会インターナショナル―GKI」を世界27岐阜県人会加盟で設立してその会長も務め、世界を繋いで岐阜の「いいもの」を全世界にアピールするのも目標である。(取材/大浦智子)
★長屋クリニックの概要
正式名称:Clínica Nagaya serviços médico e reabilitação Ltda./所在地:サンパウロ市/設立年月:1985年/従業員数11人/事業内容:整形外科、カイロプラクティック、理学療法、超音波検査、鍼灸、ピラティス、RPG/サイト:https://www.nagaya.com.br/
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