2025年に完成予定のオフィスビルの地図

　広島市中心部でオフィス用スペースが大幅に拡大する。不動産サービス大手シービーアールイー（CBRE、東京）の調査によると、2025年の新たな供給面積は過去最大の約4万1650平方メートルとなる見込みだ。大型オフィスビルの完成が相次ぎ、この20年余りの約3割分が一気に増える。 【地図で見る】2025年に完成予定のオフィスビル 　JR広島駅（南区）と中区の紙屋町・八丁堀、市役所周辺を対象に、一定規模以上のオフィスビルを調べた。25年前半、紙屋町エリアに明治安田生命広島ビル（仮称）と大同生命広島ビルが完成する。後半には、駅北側に大和ハウス工業（大阪市）が（仮称）広島二葉の里3丁目プロジェクトとして建設中のビルができる。市役所の近くにNTT西日本アセット・プランニング（大阪市）の新国泰寺ビル（仮称）が建つ。 　20～24年は、まとまったオフィス用スペースの新規供給が少なかった。新型コロナウイルス禍を機に、オフィス環境の充実のために賃料が高い物件に移る企業も多く、需給は引き締まった。空室率は今年6月時点で4・0%と前年同月比1・6ポイント下落。中層階1フロアを借りるケースを想定した賃料は3・3平方メートル当たり1万1910円と0・8%上がった。 　25年に大型オフィスビルが相次いで完成する影響で、一帯のオフィス選びに、ややゆとりが出そうだ。CBRE広島支店は、26年末の空室率は6・1%と今年の6月に比べ2・1ポイント上昇すると予想する。一方で賃料は、需要が堅調で大きな下落はないとみて、マイナス0・9%を見込む。