熊本ヴォルターズなぜ勝てない?元キャプテンが指摘する2つの課題「優勝したシーズンと戦力的な大差はない」
■【勝てない理由その1】得点力不足 小林さん「点が取れるのはたまたまじゃなくて、『期待値』の高いショットが打てるから得点が伸びていく」 小林さんが挙げたのは、1本のシュートを放った時にどれだけの得点が期待できるかを表した「期待値」というデータ。(※バスケ経験5年以上の選手のデータ) 例えば、相手にマークされた状態で放つ3ポイントシュートは平均的に成功率10%のため、期待値は『0.3得点』。 一方、相手にマークされずに放った3ポイントシュートの期待値は『0.9得点』と、相手にマークされた状態でのシュートとノーマークのシュートでは3倍の差があります。 つまり、例えトップ(リングの正面)の位置でパスを受けた選手でも、マークされた状態でシュートを打つよりコーナー付近にいる「相手のマークがない選手」にパスをしてシュートを打つ方が、得点に繋がる期待値が高いと話します。 小林さん「チェックされた3ポイントシュートを打たなければいけない。苦しいですよね」「Bリーグに入った選手はある程度シュートは入ります。より効率の高いショットをずっとできるかどうかにある、勝利の鍵は」 ただ、今シーズンは選手の半数が入れ替わった事や、指揮を執るヘッドコーチが新加入という事も影響し、「まだ思うように連携が取れていないのではないか」とも分析しています。 ■【勝てない理由その2】リバウンド 小林さん「バスケットボールは、『リバウンドを制する者は試合を制する』と言われる」 しかし、今シーズンのヴォルターズの1試合平均のリバウンド獲得数は、B2の14チームで、最下位です。 小林さん「(勝つチームは)いきなり、『おお!シュート打った』というシュートがあまりない。今のヴォルターズはそういうのが多い。『そこで打つの?』みたいな。だからリバウンドにも入れない。なぜかというと、共通の認識を持ったショットが少ないから」 この2つの課題を、ヴォルターズは残り39試合でどう解決していくのか。B1昇格を目指すチーム、選手、ブースターにとっても踏ん張りどころです。
小林さん「負けているので色々な思いがあるとは思いますけれど、一番の選手にとっての力はブースターの声。これしかないと思っているので、声を出し続けてもらったらいいなと思います」
熊本放送