【大阪杯】歴代の最速上がりはショウナンマイティがマーク GⅡ時代も含めた「記録」を振り返る
2年連続で2着に好走したマグナーテン
高松宮記念では香港のビクターザウィナーが3着と健闘。香港と言えば馬産が行われないことから競走馬の多くがセン馬であり、ビクターザウィナーも例に漏れない。 今年の大阪杯にはセン馬の登録はないが、過去のレースを見るとセン馬は14回、うちGⅠ時代に4回の出走があった。このなかで最も着順がいいのはマグナーテン。03、04年と連続2着に好走した。同馬はアメリカうまれのマル外で、名門・藤沢和雄厩舎に所属。デビュー年に勝利をあげられず、翌年にセン馬となり盛岡のダート戦で初勝利をあげた。同年秋にダートから芝路線に替わると、そこから3連勝。その次年となる01年に重賞初挑戦、初制覇を成し遂げた。 03年には大阪杯に参戦。近5走を4勝4着1回(4着はジャパンC)というほぼ完璧な戦績だったこともあり、1番人気に推された。だが結果は、逃げたマグナーテンをマークし2番手を走ったタガノマイバッハにクビ差かわされ2着。以降、11→10→13着と二桁着順が続き、翌年の大阪杯では前年から一転し8番人気の伏兵扱いとなっていた。 04年の大阪杯は、ネオユニヴァース、バランスオブゲーム、アドマイヤグルーヴといった強豪揃いの一戦となったが、マグナーテンは粘り強く逃げ、ラストはネオユニヴァースにアタマ差敗れたものの、1年ぶりの馬券圏内と意地を見せた。メンバー最年長8歳というベテランの強さが光る一戦だった。 今年は8歳馬のカテドラルとハヤヤッコが最年長として参戦。なかでもハヤヤッコはマグナーテン同様ダートから芝に切り替えて重賞を制したという面白い戦歴を持っている。若いダービー馬などに対し、ベテランの強さを見せるのか。今週のGⅠにも注目だ。 ライタープロフィール 緒方きしん 競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。
緒方きしん