豪中銀、インフレ警戒解かず-トランプ氏の対中関税で多大な影響も
(ブルームバーグ): オーストラリア準備銀行(中央銀行)は5日の金融政策決定会合で、利下げと利上げ、金利をより長期にわたり高めに維持することが必要になり得るシナリオを検討する一方、なお「高過ぎる」コアインフレ率を押し下げるには、現行の政策設定が適切と判断した。19日公表された議事要旨で明らかになった。
5日の会合では「豪州の金融政策は景気抑制的と評価されているが、その程度は引き続き不確かであり、より広範な金融状況は過去数カ月で幾分和らいだ」との認識が示された。
豪中銀は5日の会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を13年ぶりの高水準である4.35%に据え置くと決定した。
トランプ次期米大統領は、豪州最大の貿易相手国、中国からの輸入品への関税を60%に引き上げる公約を掲げており、実行に移せば、豪経済に多大な影響が及ぶ可能性が高い。
豪中銀が挙げた主な外的リスクは以下の通り。
議事要旨によると、政策委員会メンバーは「インフレ率が持続的に目標に向かっていると確信するまでの間、十分に景気抑制的な金融政策を維持することが重要」との見解で一致した。
原題:RBA Sees Cash Rate as Appropriate, Discusses Policy Scenarios(抜粋)
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Michael Heath