佐伯豊南高の正門横庭園にオリンピアンの記念碑 マラソン宗兄弟の碑を移設「偉大な先輩知って」
大分県佐伯市の佐伯豊南高(金田浩嗣校長)は、五輪イヤーに合わせて正門横庭園にマラソンの宗茂さん、猛さん兄弟の碑「栄光の軌跡」を移設した。庭園にはモントリオール五輪レスリングフリースタイル金メダリスト、故伊達治一郎さんの記念碑があり、同校出身の偉大なオリンピアンの碑がそろった。 伊達さんはミュンヘン(1972年)、モントリオール(76年)、モスクワ(80年・日本はボイコット)の3大会、宗兄弟の兄茂さん(旭化成陸上部顧問)はモントリオール、モスクワ、ロサンゼルス(84年)の3大会、弟猛さん(同部総監督)はモスクワ、ロサンゼルスの2大会でそれぞれ日本代表となり活躍した。 同校は2016年の佐伯豊南高、佐伯鶴岡高の統合で両校の伝統を引き継ぐ。宗兄弟の活躍が記された碑は統合後、旧佐伯豊南高から同校北門近くに移された。ただ目立ちにくい場所で、存在自体を知らない生徒もいたという。 パリ五輪で盛り上がった今夏、金田校長が片岡孝雄同校PTA会長(片岡組社長)に相談。同社と佐伯建工(神野広志社長・同PTA副会長)、海崎クレーン(木下春義社長)の全面協力で夏休み中の移設が決まった。 当日は午前8時から作業。関係者約10人がクレーン、トラックなどを使って御影石の碑(約3トン)を手際よく運び、体育館前の庭園に設置した。 9月2日の始業式で生徒に報告するとともに、色落ちした文字の補修を行う予定。片岡会長は「後輩たちに偉大な先輩がいることを知ってもらいたい」、金田校長は「偉大な業績に触れ、母校、佐伯に誇りを持ってほしい」と話した。