大殿小で佐々木さん(新進アーティスト大賞)水墨画指導 画僧・雪舟に理解深める【山口】
大殿小(右田俊博校長、564人)で28日、山口市吉敷の画家、佐々木範子さん(52)による水墨画指導が行われた。6年1組の38人が書道とは異なる筆遣いによる絵画の魅力に触れた。 6年生は10月から社会科で、市とゆかりのある画僧・雪舟について学んでおり、水墨画を体験することでより理解を深めることが目的。油彩、水彩画が主ながら、書道用の筆を用いるなどさまざまな表現技法を知り、やまぐち新進アーティスト大賞の受賞者でもある佐々木さんに講師を依頼した。 始めに佐々木さんが水墨画の特徴を紹介。かすれを生かして色を付けることやにじみが作品の味わいになると伝えた。 児童たちは、少量の墨汁を水で薄めて濃淡の変化を体験し、自由に作品を制作。どのように筆を使えばいいか戸惑っていたが次第に熱中し、繊細な筆遣いが光る花やかすれを生かした夕日を描いていた。 宮原綾野さんは最初に水だけで円を描き、その上を濃い墨汁で塗ることで水の泡を表現した。「初めて描いたけど、いろんな工夫で表現ができてとても楽しい」と話していた。 佐々木さんは「普段の絵の具の絵筆や書道とは違う筆遣いを体験してもらいたかった。雪舟の作品も含め水墨画の見方が変わってくれればうれしい」と期待を寄せた。