大火の教訓忘れずに 「おひまち」で児童ら啓発 橋南【長野県飯田市】
1947(昭和22)年の4月20日に長野県飯田市街地で発生した飯田大火の教訓を忘れないように―と、市消防団第1分団(長谷部春生分団長)と橋南連合青壮年団(本田賢司会長)は20日、防火活動「おひまち」を行った。同市追手町小学校の児童約40人を含む総勢約100人が参加。拍子木を打ちながら地域を歩き、火の用心を呼び掛けた。 扇町から昼前に出火し、市街地の約8割を焼いた大火の記憶について世代を超えて共有し、悲劇を二度と繰り返さないようにと毎年同日前後に行っている。 参加者は消防団の広報車を先頭に橋南公民館を出発し、知久町、大横町、通り町、主税町、追手町、常盤町と地区一帯を巡行。小学生たちは、背中に「防火」の文字を記した法被を着用し、拍子木を打ちながら「火の用心」と声をそろえた。 広報車は同校児童から募った防火標語を読み上げ、防災意識の高揚を啓発した。 参加した同校6年の女子児童の一人(11)は、外出前に火の元の確認をしている母の姿から「お出掛け前 家族で守ろう 火の始末」の標語を考案。「自分の家が火事にならないように私も火の始末に気を付けたい。みんなも気を付けてほしい」と語った。 長谷部分団長は「子どもたちには地域の防火に関心を持つとともに、大火の記憶を次世代につないでいってほしい」と話していた。