【ラグビー】「いつまで経っても日本代表でプレーすることは嬉しく、誇らしい」。W杯以来となる代表復帰の姫野和樹、代表への熱い思い語る。
10月26日におこなわれる2024年最後の国内テストマッチ。 対ニュージーランド戦を前日に控え、姫野和樹が記者会見に出席した。 キャプテンとして臨んだワールドカップ2023フランス大会以来となる代表復帰で、7番をつけて先発する。 会見では、日本代表への熱い思いを語った。 ――決戦を明日に控えています。まずは、いまの心境を。 率直に代表に帰ってこられて、すごく喜びを感じています。もう一度、このジャージーを着ることが僕の目標だったので、新しい気持ちでこの代表ジャージーを着ます。 自分のファーストキャップも日産スタジアム(2017年11月4日/対オーストラリア代表戦)だったので、すごく縁を感じています。それに、相手もオールブラックスですから、エキサイティングな気持ちです。 ――対戦相手からは警戒している選手として何人もの選手、スタッフから名前を挙げられていました。 あまり気にしていません。自分の持てる力、自分の強みをどんどん出していくことが大切だと思っています。僕の強みはまず運動量。7番というポジションは多くの仕事を求められます。アタック、ディフェンス、ブレイクダウンで自分の力を発揮することが求められている。ジャッカルもすごく期待されていて、それも自分のストロングポイントです。それらを120%、グラウンドで出すだけだと思っています。 ――以前はNZのハイランダーズでもプレーしていた。(試合の焦点となりうる)ブレイクダウンでの相手の印象は。 オールブラックスは状況判断がすごい上手なチームです。その場、その場で一人ひとりがしっかり状況を判断をしてプレーしている。 ただ、その分、孤立するシーンも多く見受けられるイメージがあります。そこをジャッカルのチャンスと考えて、積極的にトライしていきたいです。 チームとしては、相手はブレイクダウンでかなり嫌なことをしてくると思うので、それに付き合ってはいけない。強いボールキャリアーに対して、まずはしっかりとタックルする。彼らのモメンタムを止めることが、ブレイクダウンの争奪戦で優位に立つために重要になると思っています。 ――気合いの入った表情に映ります。 ワールドカップ以来の桜のジャージーを着てプレーするので、すごく気合が入っています。 ラグビー人生も半分まで来て(30歳)、 再スタートを切るというタイミングで、自分がファーストキャップを得た日産スタジアムにまた戻ってきたことが感慨深いです。相手もオールブラックスなので、すごく気合が入っています。メンタルはすごく良い状態です。 ――ハカ対策は。 今のところ、まだチームに落とし込まれているわけではありませんが、個人的には初キャップの2人であったり、久々に試合に出るような選手たちを見ておくのが良いと思っています。僕もハイランダーズでハカをした時は、一番後ろの見えないところでやりましたから(笑)。 前の方にいる選手は慣れていてすごく迫力もありますし、僕自身、初対戦の時はそれで前のめりになってしまったので、しっかりと対策できれば落ち着けると思います。 ――前回の対戦では7点差でした(2023年10月29日/31ー38)。勝ち切るためには。 自分たちのプランや自分たち自身を信じて、自分たちのラグビー、ジャパンらしくプレーすることがすごく重要になる。 まずはファーストパンチ。受けずに自分たちから積極的にアタックしていくことが大事です。 ――あらためて、自身が不在の日本代表を見て感じたことは。 すごく複雑な気持ちで見ていました。第三者の視点で日本代表の試合を見ることはなかなかない経験でしたので、その場にいない悲しさや悔しさなど、いろんな気持ちが混ざっていました。 でも、ジャパンラグビーが向かっている方向性は間違っていないと思います。自分たちのスキル、スピードはワールドクラスのレベルまで来ている。自信を持って、明日の試合に臨めまふ。 ――不在の期間を通して代表への思いに変化はあったか。 やはり日本代表というチームが好きですし、日本という国が大好きな人間です。 日本代表としてプレーすることは、いつまで経っても嬉しく、誇らしい。チームが大好きです。 この喜びを下の世代にも伝えていかなければいけないと思っています。それは、自分たちのプレーで表現できると思っているし、そうしたプレーを明日も見せていきたい。自分の全身全霊をかけて、このチームにコミットしてプレーしたいと思っています。 ――どういう心境でキックオフを迎えたい。 今から前のめりでいてもしょうがないので、 気負い過ぎず、まずはリラックス。明日の14時50分(キックオフ時間)までに、自分のメンタルと身体を100パーセントのコンディションに持っていく。ほぼそれに近いですが、そこを突き抜けて120パーセントのコンディションで臨めるように、調整していきます。 ――理想の試合展開はありますか。 理想を言えばそれはもう100ー0で前半を折り返したいですけど(笑)。とにかくファーストパンチ。最初に自分たちがゲームの流れを持っていくことにフォーカスしています。前半にリードした状態で折り返せたら最高ですね。