箱根駅伝後の好走は「走れたというより、走れちゃった」 中大・柴田大地、これからは継続した練習で安定感と爆発力を
5月12日の関東インカレ最終日にあった男子1部3000m障害(SC)で、中央大学の柴田大地(2年、洛南)が8分42秒90の自己ベストをマークして2位に入った。今季の3000mSCはひとまず今回で区切りをつけ、悔しい結果に終わった箱根駅伝での雪辱を期すため、これからは安定したフォームを身につけるべくトレーニングを積む。 【写真】箱根駅伝ではルーキーながら最終10区を任された柴田
「何もせずに負けるのは嫌だった」
3000mSCには中央大から柴田に加え、今年の箱根駅伝で6区区間5位の力走を見せた浦田優斗(4年、國學院久我山)がエントリー。しかし、浦田は「コンディション不良の中でうまく走れなかった」(柴田)ため、決勝には柴田だけが残った。「中大にとってサンショー(3000mSC)は得点を稼ぐ種目。浦田さんの分まで自分がチームに貢献する」という思いを持ってスタートラインに立った。 東京オリンピックで7位入賞を果たし、今夏のパリオリンピック代表にも内定した三浦龍司(現・SUBARU)が順天堂大学を卒業した今季、この種目の第一人者は、三浦の大学の後輩にあたる村尾雄己(3年、佐久長聖)だ。柴田にとって村尾は中学の先輩。「予選のときから同じ組で、3年前のインターハイでも一緒に走って、そのときも負けているんです。4、5年勝てていないので、そろそろ勝ちたいと思っていました」 決勝は終始、村尾が引っ張った。柴田は法政大学の湯田陽平兵(2年、関大北陽)らとともに5~6番手につけ、残り600mあたりでいったんは村尾の前に出た。しかし水濠を越えて残り500mとなったところで村尾がスパート。柴田はついていくことができず、2位でゴールした。レース後は村尾とタッチを交わし、抱き合ってお互いをたたえる場面もあった。 「ずっと後ろにつき続けて、何もせずに負けるのは嫌だったので、一矢報いるじゃないですけど、勝負してみました。きつくなってスクリーンもあまり見えてなくて、自分がどの位置にいるのか分からなかったんで、確実に入賞ラインをつかむために、他の選手を振り落とそうとも思いました。攻めた走りをしたつもりだったんですが、村尾君が強かったです」