【独自解説】“見せしめ”か?証拠隠滅か?栃木・那須町で男女2人の遺体が見つかった事件 元警視庁刑事が指摘「“ずさんさ”が出ている」
4月16日、栃木・那須町の山奥で、宝島龍太郎さん(55)と妻とみられる女性の遺体が見つかった事件。その日の午前4時すぎ、防犯カメラが捉えていたのは、現場付近を走り去る不審な“黒い車”。現場に遺体を運んだ可能性があるとみられていて、すでに警察が押収していますが、この車の名義が4月21日に死体損壊容疑で逮捕された平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)です。平山容疑者はこれまで、「殺害には関与していない」「自分は車を貸した」「人に頼まれてやった」などと供述していて、警視庁などは他にも事件に関与した人物が複数いるとみて、捜査を進めています。果たして事件の全容は?元警視庁刑事・吉川祐二氏の解説です。
平山容疑者は調べに対し、「名前は言えないけど、Aさんから依頼を受けた」、宝島さんについては「名前も知らない、見たこともない」と話しているということです。捜査関係者への取材で、「自分は現場には行っていない」と供述していることも新たに判明しました。
Q.平山容疑者は「名前は言えないけど、Aさん(知人)から依頼を受けた」と言っていますが、これをどう見ますか? (元警視庁刑事・吉川祐二氏) 「平山容疑者は『自分は関係ない』と言っているので、“共犯者”という言葉が妥当かどうかは別として、これは集団犯罪、数人で行った犯罪であると認めている状況です」 Q.宝島さんについては「名前も知らない、見たこともない」と供述していますが、もしこれが本当なら、知人から何かを依頼されたということですよね? (吉川氏) 「死体損壊の疑いで逮捕されていますので、ただ車を貸しただけで逮捕に至るとは考えづらいです。それ以外に何らかの証拠、例えば犯罪に使用したと思われる物をまとめていたのが平山容疑者かもしれませんし、様々なことが重なった上で逮捕に至ったと思います」 Q.「火をつけて遺体を損壊した疑いで逮捕」ということですから、平山容疑者の車の中から、火をつけたという証拠品や痕跡が出てきたと考えたほうがいいでしょうか? (吉川氏) 「現在、平山容疑者名義の車は警察が押収していて、車内の見分・検証も行っていますので、そこに火をつけるための道具や工具など、何らかの物があったということが十分考えられます。さらに、平山容疑者は『現場に行っていない』と言っていますが、東京から栃木・那須町の現場に行くためには高速道路を使用した可能性が非常に高く、車のナンバーも把握していますので、高速道路のインターチェンジなどに設置された防犯カメラに平山容疑者が映り込んでいる可能性も考えられます」
【関連記事】
- 歩行者の女性と口論の末にトラック急発進 荷台を掴んでいた女性は転倒、顔の骨を折る重傷 京都・向日市
- ▼【専門家解説】愛媛・高知で震度6弱の地震発生 地震大国日本 各地で「震度5弱以上」相次ぐ 「南海トラフ巨大地震」との関連性は?
- ▼【3つの提言】「値上げは今年の夏以降に本格化する可能性」値上げラッシュの新年度、さらにマイナス金利解除で金利も上昇…これからの生活に必要な「お金の貯め方・使い方」を経済の専門家が独自解説
- ▼【物議】不適切?!「今の時代とは思えない」職場結婚したら一方が退職⁉驚きの“内部規則”、きっかけは『“夫婦で高収入”に町民から疑問の声』3度議論も町側は「必要性がある」と譲らず
- ▼【ナゼ?】「製造販売をやめる人もいる」手作りの漬物が消滅の危機⁉思わず二度見してしまう“極小シャケ弁当”が激売れ⁉いま『ごはんのお供』が日本各地で話題に…当事者を直撃取材