アルフレッド・ジャー、森万里子ら6作家の作品が登場。大手コンサルティングのPwCがアート展を代官山で開催
国際的作家から日本の新進まで
PwCコンサルティング合同会社(本社・東京)が自主開催し、世界的に活躍するアーティストのアルフレッド・ジャーらの作品を紹介する現代アートの展覧会「How to face our problems」が、東京・代官山ヒルサイドフォーラムで2月27日から開催される。会期は3月2日まで、開場時間は平日15~20時、土曜11~20時、入場無料。 大手コンサルティングファームのPwCは、事業として新美術館の基本計画策定などを行ってきたが、美術展を自主企画して開催するのは初めて。同社によると、現代アートを通じテクノロジーやエコロジー、地政学などの重要課題を広く共有し、同社の経営ビジョンや課題解決の取り組みを伝える機会になることを目指す。作家の選定やキュレーションは社内で行い、現代社会が直面する様々な問題を浮き彫りにする作品を集めたという。 展覧会は、チリ出身のジャー、スイス生まれのミリアム・カーン、日本の中堅作家の森万里子、若手の潘逸舟、金光男、涌井智仁の6人が参加。世代もバックグラウンドも多様なアーティストが手がけた作品が一堂に会する。 その一般公開に先立ち、プレス内覧会が22日に行われた。会場冒頭には、世界崩壊の可能性を示唆するジャーのネオン管の作品を設置し、ユダヤ系のルーツを持つカーンによる人種・ジェンダーが特定されない人物画など8点を展示。森はテクノロジーとエコロジーに対する関心と知見に基づく、ドローイングとCGを併用した平面作品を出品した。 上海生まれで東京在住の潘による地政学的な問題を照射する2つの映像作品、パラフィン(蝋)をメディウムに使う金が済州島の虐殺事件(1948)をテーマに制作した船の大型作品も並ぶ。生成AIを駆使する涌井が、あえて旧型AV機器をモニターに使った映像インスタレーションも見ることができる。 本展の実務を担当した同社シニアマネージャーの島林秀行は、「世界的に活躍する作家から日本の新進気鋭まで多様な作家を混ぜ合わせて紹介しており、その組み合わせも楽しんでほしい」と話した。
Art Beat News