J1鹿島、2期連続赤字も売上高増 小泉文明社長「当初の想定よりいい数字」チーム強化費にも言及…23年度決算概要を報告
J1鹿島は16日、第33期定時株主総会を開催し、2023年度の決算概要を報告した。 同年度の売上高は64億6200万円を記録(前年度61億1600万円)し、3億円を超える増収となった。当期純損失は3億1100万円で、前年度(6億7700万)に続き2期連続の赤字となった。 小泉文明社長は「赤字幅が広がるかと思っていたが、集客数がかなり戻ったことが大きかった。赤字ではあるものの、当初の想定よりはいい数字」と振り返った。今年度の決算分から理念強化配分金(23年度競技順位、DAZN視聴者数に基づく年間ファン指標順位による配分金)が復活すること、昨年度に過去2番目の総入場者数を記録するなどコロナ禍で減少した客足が戻りつつあることもあり、同社長は「24年度分から、かなり改善することになると思っている」と見据えた。 今季はここまでホームでリーグ戦4試合を消化し、そのうち3試合で2万人を超えた(C大阪戦2万4664人、川崎戦2万4947人、磐田戦2万1069人、京都戦1万3781人)。同社長は「京都戦は少なかったが、ここまで集客においては昨年より手応えを感じている」と語り、今後も積極的に動員増に向けた施策を行っていく意向を強調した。 またチームの強化費についても言及。ACLやクラブW杯の賞金が大幅に増加した昨今の事情を踏まえ、「フットボールへの投資に対するリスク・リターンのバランスが、コロナ禍では悪かったが改善してきている」とコメント。育成組織へのソフト・ハード両面での積極的な投資の継続を明言しつつ「フットボールがクラブ経営全体に及ぼす影響が上がっていくトレンドは間違いない。(強化費を)上げていけるよう、クラブとして頑張っていきたい」と述べた。
報知新聞社