年々増える「70歳代おひとりさま」平均貯蓄額はいくら?【厚生年金と国民年金】の平均月額も確認
明後日からまたGW(ゴールデンウィーク)がはじまります。実家に帰省したり、親戚など身内で集まる方もいるでしょう。 【円グラフや一覧表など写真5枚】「70歳代・ひとり世帯の貯蓄額」&「厚生年金と国民年金」の1万円刻みの分布などまとめて見る!(出所:金融広報中央委員会など) 久しぶりのお子さんやお孫さん、親戚との付き合いは楽しいものですが、時を経るごとに家族のかたちは変わるもの。老後になってから、ひとり暮らしになる場合もあります。 年をとっての一人暮らしは自分らしい生活が過ごせるなど良い面もある一方で、不安を抱える場面もあるでしょう。特にお金は生活の基盤となりますから、早めに老後資金の対策をとっておきたいところです。 今回は現代の65歳以上の世帯構造や、70歳代の貯蓄、年金月額などを確認していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年々増える「70歳代おひとりさま」三世代世帯は約6分の1に
厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、65歳以上の者のいる世帯は2747万4000世帯(全世帯の50.6%)となっています。 65歳以上の世帯構造は以下のとおりです。 ●65歳以上の世帯構造 ・「夫婦のみの世帯」 882万1000世帯(65 歳以上の者のいる世帯の 32.1%) ・「単独世帯」 873万世帯(同 31.8%) ・「親と未婚の子のみの世帯」551万4000世帯(同 20.1%) 「夫婦のみの世帯」と「単独世帯」が同程度となっており、現代の65歳以上の世帯で一般的な家族のかたちとなっています。 ついで、親と未婚の子のみの世帯が約2割でした。 グラフで1986~2022年の推移をみると、単独世帯は13.1%から31.8%と18.7%も増加しています。 一昔前に一般的だった三世代世帯ですが、44.8%から7.1%へと減少しています。時代とともに移り変わる家族形態がよくわかるでしょう。
【70歳代おひとりさま】貯蓄ゼロは何パーセントか。平均と中央値も確認
では、現代の70歳代おひとりさまはどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より、70歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。 ●【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:1529万円 ・中央値:500万円 ●【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】金額階層別の世帯割合 ・金融資産非保有:26.7% ・100万円未満:5.8% ・100~200万円未満:4.3% ・200~300万円未満:4.1% ・300~400万円未満:3.3% ・400~500万円未満:2.5% ・500~700万円未満:6.6% ・700~1000万円未満:5.1% ・1000~1500万円未満:8.6% ・1500~2000万円未満:5.3% ・2000~3000万円未満:8.2% ・3000万円以上:17.3% 70歳代おひとりさまで平均貯蓄額は1500万円を超えましたが、より実態に近い中央値は500万円まで下がっています。 人生100年時代といわれる現代において、物価高による家計への影響や、少子高齢化により減額の可能性がある年金額、また病気やケガをしたときのことを考えても、中央値500万円では心もとない方も多いでしょう。 また、70歳代で貯蓄ゼロの方は約4人に1人となっています。 では、老後の生活の柱である、公的年金はみなさん平均でいくら受給しているのでしょうか。