結婚式はアップサイクルのウエディングドレスを制作 AMIAYAと学ぶサステナビリティ最終回
私たちAMIAYAがリアルな目線でサステナビリティを学ぶ本連載。最終回の今回は11月に私AMIの結婚式で着用したアップサイクルウエディングドレスの制作について。 【画像】結婚式はアップサイクルのウエディングドレスを制作 AMIAYAと学ぶサステナビリティ最終回
ファッション業界における廃棄問題は深刻です。環境省の調査によると、家庭で手放される服のうち、68%が可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄されています。ブライダル業界でも、品質管理の観点から一定回数以上着用されたドレスは着回しができません。年間で相当な数のウエディングドレスが廃棄されているそうです。
服をなるべく循環させる手段の1つがアップサイクルです。アップサイクルとは、廃棄される物に新たな価値をつけて生まれ変わらせることで私たちがサステナビリティに取り組む上でも重要なキーワードです。本連載で以前デニムのリメイク工房のヤマサワプレスを取材した際も、アップサイクルの可能性を感じました。
そんな思いの下、今回私の結婚式をプロデュースしてくださったワタベウェディングのプランナーさんに協力いただき、廃棄されてしまうドレスを活用してオリジナルのドレスの制作に取り組みました。動き出したのは2022年の12月。結婚式の打ち合わせと共にウエディングドレスの制作もスタートし1年ほどかけて製作しました。私がデザインを考え、ワタベウェディングの職人さんが廃棄される予定のドレスを解体して、2パターンのドレスを形にしてくれました。
1つ目はロングのマーメイドドレス。背中には大きなリボンが垂れたデザインにしました。リボンの端には私の大切な言葉「Tresor(フランス語で宝物の意)」と記しました。2つ目はボリュームのあるミニドレス。こちらは背中部分の丈が長めのアシンメトリーなデザインに。胸元には大好きなバラの立体モチーフを入れました。
大切な瞬間を築いてきたドレスが、新しく生まれ変わりまた次の瞬間をつないでいく。アイデアを加えることで新しい価値が生まれ、すてきな循環が発生していくんだなと実感しました。今回の取り組みを通して、新品以外の選択肢がもっと広がり認知され、少しでも廃棄される洋服やドレスが減っていくことを願っています。