イスラエルがベイルート空爆、9人死亡-対イラン報復まだ踏み切らず
(ブルームバーグ): 2日深夜から3日早朝にかけ、イスラエル軍はレバノンの首都ベイルートを空爆した。一方、レバノン南部への地上侵攻では、親イラン民兵組織ヒズボラとの戦闘でイスラエル兵8人が死亡した。
レバノンの保健省など現地当局によると、イスラエルはヒズボラが関与する医療施設を空爆し、ベイルート中心部で9人が死亡。イスラエル軍は3日、レバノン南部のビントジュベイルでヒズボラが使用していた地方政府庁舎を夜間に空爆し、15人のヒズボラ戦闘員を殺害したと発表した。
シリアの兵器保管施設にはドローンによる攻撃があったと、シリア人権監視団が報告。この攻撃の主体は明らかにされていない。この施設の近隣には、地域最大のロシア軍の航空基地がある。
イランが1日夜に仕掛けた大規模なミサイル攻撃に対し、イスラエルはまだ報復していない。この攻撃でイスラエルが被った人的・物的損害は軽微だった。世界の主要国はイスラエルが報復でイランの重要資産を攻撃すれば、対立がエスカレートしてさらに多くの国が戦争に巻き込まれ、世界のエネルギー供給に影響が及ぶ恐れもあると懸念している。
バイデン米大統領はイスラエルに対し、イランの核施設攻撃は控えるべきだと言明。イランは核施設への攻撃があれば、攻撃的な対応をすることになると警告している。
バイデン大統領、イスラエルにイラン核施設攻撃控えるよう求める (1)
原題:Israel Hits Beirut as World Awaits Its Response Against Iran (1)(抜粋)
--取材協力:Kateryna Kadabashy、Akayla Gardner.
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Henry Meyer