ヒマワリから作ったせっけんやリップクリーム

　鶴岡市の月山高原で耕作放棄地の再生などに取り組む農業法人ハグロファーム（同市、斎藤卓社長）が、ヒマワリから作ったせっけんやリップクリームの商品化を企画した。ヒマワリの種を絞った油を主な原料とし、製造過程では市内の障害者就労支援施設などと連携した。今秋中の販売開始を予定している。 　同社は稲作などの他に、同高原で1ヘクタールのヒマワリ畑を管理運営している。4年前から食用のヒマワリ油の販売を始め、市のふるさと納税の返礼品にも加わった。リピーターの一般女性からの助言を受け、化粧品分野の新商品開発を検討した。食用油と同様に、同市羽黒地域の障害者就労支援施設「さくらが丘」の利用者が種の採取に加わり、新たにせっけん2種、リップクリーム、ボディークリームの商品化を進めた。 　製造は化粧品製造販売業の水進化粧（河北町）が担った。ヒマワリ油は外国産が中心のため国産は希少。せっけんは紅花若菜を配合した物も製造した。保湿力が高く、自然な洗い上がりが特徴だという。

遅咲きの花が咲くヒマワリ畑＝鶴岡市羽黒町川代

　価格はせっけんとボディークリームが1500円程度、リップクリームが千円程度を予定。今後、販売場所などを決める。ハグロファームは「ヒマワリ畑が月山高原の夏の定番になったように、新たな魅力として定着してほしい」としている。問い合わせは同社0235（62）4467。 ◇遅咲きの花らんまん　今月いっぱい見頃 　鶴岡市羽黒町川代の月山高原牧場のハーモニーパーク内にある「月山高原ふれあいハウス」南側の畑で、遅咲きのヒマワリが見頃を迎え、鮮やかな黄色の花が訪れた人の目を引いている。 　畑の広さは約4ヘクタールで、秋にもヒマワリを楽しんでもらおうと、同牧場を管理する月山畜産振興公社（鶴岡市）が毎年この時季に整備している。通常より1カ月ほど遅い7月20日ごろに種をまき、今月初めに開花した。今月いっぱいは楽しめるという。同公社の伊藤英喜事務局長（61）は「牧場の牛と併せ、花と大自然を満喫してほしい」と話した。