【食と農に特化した名門大】東京農業大学に通う学生に聞いた「本音で一言!」
25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2025』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2023年12月時点に執筆した『大学図鑑!2025』をもとにしています) ● 東京農業大学はこんなところ! 理系の大学の割に、意外とオシャレはがんばっている。内面的には、純朴でおとなしい若者が多いが、実は熱い情熱を隠し持っていたりもする。 「畑耕してるの?」「牛とか飼ってるの?」などと聞かれる。理系なので、「就職がよさそう」とも言われがち。 そもそもが農業やその関連分野に興味があるという、根がまじめで素朴な面々がボリューム層。男女比は男性が約6割。地方出身者は実家が「地方の名士」で家を継ぐための勉強に励んでいる、というパターンが目立つ。 「中には本気でお嫁さんを探している人もいる」(農学部生)。「世田谷の学生」としてオシャレにも気遣ってはいるが、派手さはなく落ちついた服装が主流だ。ただ例外的に、国際バイオビジネス学科には、派手めな学生が多い。「派手に見せかけているだけ。他大なら、絶対に目立たない存在だと思う」(応用生物科学部生)といった辛口な意見も聞く。 勉強内容が、限りなく文系に近いこともあり、学内でも異色の存在のようだ。また、世田谷キャンパスの学生は「厚木の奴らはヤンキー。派手」という印象を持っている。
● 農大名物「収穫祭」 タレントなどは呼ばず、学生と教職員による手づくり企画オンリーで行う農大ならではの学園祭が「収穫祭」。各学科に、統一本部、通称「本部」と呼ばれる学園祭の運営団体が存在する。 「収穫祭が近づくと、学科ごとに、髪の色をピンクにしたり、緑にしたり、色とりどりに染める慣習がある」(関係者)。 そのため、まじめな学生が多いにもかかわらずド派手な髪の学生もチラホラ。みこしを担いで、経堂 の駅前にある「農大通り」を練り歩くパレードは見ものだ。地域密着型のイベントとなっており学外から毎年8万人以上が訪れる。世田谷キャンパスでは例年1日3000本の大根が無料配布され、各研究室の模擬店によるハイレベルなグルメもあいまって長蛇の列ができる。 基本的に就職状況は良い。約8割が就職、1割が進学、残りは親の跡を継ぐ自営の道に進んでいる。学校側の支援体制も充実しており、企業からの農大限定求人データを自宅やキャンパスで自由に検索・閲覧できる「農大キャリアナビ」もある。 キャリアセンターでは選抜した学生のみが参加できる公務員講座も実施している。「保護者版キャリアサポートガイド」を発行するなど保護者向けの情報発信にも熱心だ。就職先は食品メーカーやスーパーなどの小売、建設、造園などの業界が代表的。キユーピーやサカタのタネなど、伝統的に「強い」会社もある。