白糠の魅力 ふるさと納税寄付者体験
ふるさと納税の寄付者に北海道白糠の魅力を知ってもらおうと、町は初となる寄付者を対象としたモニターツアー「大人も子どもも楽しめる社会科見学@白糠町」を2、3日の1泊2日の日程で開いた。40組の応募から選ばれた4組の家族が、農業や酪農体験を通じまちの産業に触れた。参加者のフィードバックは、今後の体験型返礼品の企画に生かす。 町では2023年にふるさと納税受け入れ件数が100万件の大台を突破し、寄付額も22年を上回って全国4位の167億7842万円となった。返礼品ではイクラ、エンペラーサーモンなど新鮮な海産物が人気で、これらの1次産業を生かした体験型返礼品も企画できないかと、検証のため初めてモニターツアーを開いた。 ツアーには東京都、埼玉県などから4組15人の家族が参加。初日の2日は町内の農園での農業体験やチーズ工房白糠酪恵舎の見学、白糠アイヌミュージアム「ポコロ」を巡った。3日はサケをさばいてイクラを漬ける体験や酪農体験があり、昼食は町内のやまびこ会館で手作りのイクラとサケのムニエルを堪能した。 今年からイクラの返礼品でふるさと納税を始めたという東京都の山田和徳さん(46)と愛里さん(31)夫妻は「子供が返礼品を気に入っていたので、どんな所で作られているのか気になり応募した。海から山まで、おいしい食材に恵まれているのが分かった」と話し、息子の凌央君(8)も「イクラがおいしかった。すじこをばらばらにするのが楽しかった」と笑顔を見せた。 町ふるさと納税推進係元職員で、現在はアドバイザーを務める佐々木康行さんは「いろいろな体験を盛り込んだが、どれも好感触を得られて安心した。アンケートを分析し、白糠を知ってもらえるパッケージを考えたい」と話していた。
釧路新聞